【佳子さまブラジルへ】事前訪問した「移住ミュージアム」を取材 2週間で国内8都市へ…苦難の道を歩んだ日系人に心寄せ

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2025年06月03日 23:46  TBS NEWS DIG

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TBS NEWS DIG

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秋篠宮家の次女・佳子さまが、4日からブラジルを公式訪問される。

【写真で見る】ブラジル訪問前に「移住ミュージアム」を訪問した佳子さま

佳子さまは訪問に向け、事前に神戸市にある歴史史料館「移住ミュージアム」を訪ね、日本からブラジルに渡った移住者の当時の生活について学ばれた。

当日、佳子さまを案内した男性がJNNのインタビューに応じ、様子を明かした。

3日、窓をあけて笑顔で皇居に入られた佳子さま。あすからのブラジル訪問を前に、皇居・宮中三殿の賢所を参拝された。

佳子さまにとって、国際親善を目的とした海外訪問は今回で4回目。2023年のペルー、2024年のギリシャなど、現地で多くの人と交流し、友好親善に努められた。

1895年、日本とブラジルの間に「日伯修交通商航海条約」が結ばれて外交関係が樹立してから、今年で130年。佳子さまは、ブラジル政府から招待を受けて130周年の記念式典に出席し、ルラ大統領を表敬訪問されるほか、現地の日系1世やその子孫とも交流する予定だ。2週間の日程で、ブラジリアやサンパウロなど8都市を回り、各地で歓迎行事などに出席し、あいさつされる。

今年4月、佳子さまはブラジルについて知識を深めるため、神戸市にある「移住ミュージアム」を訪問された。日本人の海外移住に関する史料が数多く展示されている場所だ。当日、佳子さまを案内した男性に話を聞いた。

日伯協会 井澤誠一 事務局長
「まず、いらっしゃってエレベーターに一緒に乗ったんです。その時に、『玄関先にイペーの花がまだ綺麗に咲いてますね』と声をかけていただいて。イペーはブラジルの国花なんです。何事もよく勉強されている。よく知っておられるな…と様々な場面で感心しましたね」

佳子さまは展示スペースを回りながら、ブラジル移住に関する苦難の歴史について学ばれた。

20世紀初頭、日本は食糧不足などの問題を抱えていて、国策として海外移住が推奨されていた。当時のポスターには「さあ行かう一家をあげて南米へ」の字が躍る。

その後、約26万人の日本人が海を渡り、ブラジルへ。最初の移住は、サンパウロ州のコーヒー農場への雇用契約移民だった。「ブラジルには金のなる木、コーヒーがある」などとうたわれた移住生活だったが、移住者は厳しい労働を課せられ、帰国がかなわないまま現地に定住した人も。現在、200万人以上の日系人が住んでいて、ブラジルは世界最大の日系コミュニティを築いている。

佳子さまは、こうした歴史を説明するパネルを熱心に眺められたという。時には時間設定を忘れるほどだった。

日伯協会 井澤誠一 事務局長
「案内役の私が先を急ごうとしたときに、『ちょっとここ見せてください』『もうちょっと待ってください』と何度か言われました。そこで色んな問題を一生懸命お聞きになって、それに対して、『どうしたらいいんでしょう?』と熱心に質問されていた」

また、当時ブラジルに向かう船で使われたベッドを前にした佳子さまは。

日伯協会 井澤誠一 事務局長
「『一度座ってみてもいいですか?』とおっしゃって、自ら腰掛けて感触を確かめられてましたね。『実はお姉さんの眞子さんがこちらに来られたときも、同じことをおっしゃってこのベッドに座られたんですよ』と言うと、佳子さまはすごく嬉しそうに笑っておられました」

皇室とブラジルのつながりは深い。日系人たちのもとを、皇太子時代の天皇陛下をはじめ、両親の秋篠宮ご夫妻(2015年)、姉・小室眞子さん(2018年)らも訪問。苦難の歴史を歩んできた日系人とその子孫に心を寄せられてきた。

今回、佳子さまは2週間かけて、ブラジル各地で日系人のために建てられた慰霊碑に花を手向け、拝礼される予定。

皇室が長く築いてきたつながりを大切に、4日、日本を出発する。

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