
派遣社員として働いていると、理不尽な仕打ちに怒りを覚えることもあるだろう。東京都に住む40代の男性から、そんな会社に対して数年越しで「リベンジ」を果たしたという強烈なエピソードが寄せられた。
これは2000年代中頃のことだという。当時、男性はIT関連の派遣社員として働いていた。
「某IT関連会社に派遣されたときに、派遣先の期待に応えられず、買い叩きにあったことがある。派遣先への支払いは半額とされ、派遣元からも私に減給の打診があったが、生活が厳しくなると断ったら幸い減給されることはなかった」
スキルが見合わなかったという側面はあったのかもしれないが、一方的に「支払い半額」「減給」と告げられたことは、男性にとって大きな屈辱だったろう。その後、この派遣会社で約4年間勤務したという。(文:篠原みつき)
数年後「持ち上げるだけ持ち上げて…その会社を落としました」
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時が経ち、男性は「事業会社の社内SEとして」正社員として働いていた。そんなある日、
「仕事をしていたら某IT関連会社から飛び込み営業の電話があり」
電話の相手は、かつて自分を買い叩いたあの会社だった。当時の記憶が蘇ったのだろう、男性は静かにリベンジの機会をうかがった。
「恨んでいたこともあったので、取引を匂わせつつオフィスに呼び出して見積依頼したりして持ち上げるだけ持ち上げて競合見積の末にその会社を落としました」
巧妙に期待を持たせ、時間と労力を使わせた上で、最後にはしごを外したのだ。それほどに恨みが強かったのだろう。ただ、相手企業にしてみれば営業妨害とも捉えられかねないし、何も知らない営業マンにも気の毒な話ではある。
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男性は、「2000年代中頃の話なので、ITの派遣は今より売り手市場ではなかったと思いますが」と市場環境を振り返る。当時の酷い扱いは、IT業界での派遣社員の立場が一層厳しかったことが影響していたのかもしれない。
このリベンジ劇について、男性は「恨みは晴らせてすっきりしました」と心境を語る。そして、「派遣先はしっかり選ばないとということが教訓になりました」と結んだ。
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