
日常生活で会話をしていると、たった一言の言葉で雰囲気が悪くなったり嫌な気持ちになったりした経験は誰しもがあるでしょう。夫婦のエッセイ漫画を描いているB.B軍曹さんがInstagramに投稿した作品『一瞬で好かれる夫の話し方』では、逆にたった一言で好感を持たれる夫の話し方について描かれ、大きな反響を呼んでいます。
【漫画】なんて素敵な一言!…「一瞬で好かれる夫の話し方」全編を読む
それは夫婦が結婚する前の話、B.B軍曹さんが友人と食事に行った際に「このパスタ美味しいですね」と感想を言いました。この感想に対して、友人は「美味いけどこれなら家でも作れるよな」とちくり。まるでお店で食べるレベルではないと聞こえるようなこの言葉に、B.B軍曹さんは「せっかくの美味しいご飯が台無しだよ」と落胆するのでした。
一方、夫(以下、髭さん)と結婚後、夫婦で食事に行った際にもB.B軍曹さんがまず料理の美味しさを伝えました。その言葉に対して髭さんは、「最高だね!もし俺もいっぱい練習したら家でそれっぽく作れるようになるかな?」と、友人とはまったく違った素敵な一言を返しました。さらにB.B軍曹さんを「喜ばせたいから」とサラリと嬉しい言葉を付け加えます。
一言で印象が変わる出来事に、「言い方って大事。意味は同じでも印象が全然変わってくる」「誰かを喜ばせたいっていう気持ちを伝えてくれるって本当に幸せ」などのコメントが寄せられていました。また同作について、作者のB.B軍曹さんにも話を聞きました。
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髭さんの会話スキルを真似するためにはどうすれば?
ー同作を書こうと思ったきっかけは何でしょうか?
実はこのセリフが出た日のことは今でもすごくよく覚えています。食事中の何気ない会話だったのに「あ、夫と一緒にいる時間って、ほんとに心地いいな」と改めて感じた瞬間でした。その帰り道に「どうしてあの一言がこんなに印象に残ったんだろう?」と考えてみたら、「私の気持ちだけじゃなくて、料理を作った方の気持ちにも寄り添ってたから」だと気づきました。
どちらか一方への配慮はよくあるけど、両方に心を配れる人って、実はすごく貴重なのかもしれない。「これは残しておきたい!」と思って漫画にしました。
ー髭さんは出会った時から素敵な話し方でしたか?
いえいえ、全然そんなことありません(笑)出会った当初は「正論の鬼」みたいなタイプで、「言ってることは正しいけど、私はどう受け取ればいいの?」みたいな場面が多かったです。ただ、その奥に「伝えようとしてる不器用さ」みたいなものは確かにあって。
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それが今では、「伝わるように話す」にアップデートされた感じです。仕事柄なのか、言葉が相手にどう届くかを常に意識していて、「その一言で相手はどう感じるか?どう動こうとするか?」に対する感度がものすごく高い。伝え方で最も大事なのは相手との温度感なんだと気づかせてくれたのは、髭の存在でした。
ー余計な一言を減らすにはどうしたらいいでしょうか?
「場を和ませよう」とか「気まずさを埋めよう」として、逆に地雷ワードを見過ごしがちなんですよね(笑)。髭はよく、「余計なことを言うくらいなら、黙って話を聞いてるほうが100倍マシ」と言います。
私自身は正反対で、「しゃべりすぎたが故に最終的に後悔するプロ」だったので、今は「その言葉、相手のため?それとも自己満足?」と、ひと呼吸置くようにしてます。話し方ってスキルよりも、姿勢なのかもしれませんね。
(海川 まこと/漫画収集家)
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