1年間無敗で駆け抜ける“世紀末覇王” ライバル・メイショウドトウの初対決となった2000年の宝塚記念

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2025年06月04日 08:00  netkeiba

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00年の宝塚記念を制したテイエムオペラオー(00年6月撮影、ユーザー提供:kjytdirtes bhtjafさん)
 00年の宝塚記念は「テイエムオペラオーVSグラスワンダー」の一騎打ちムードだった。

 テイエムオペラオーは前年の皐月賞馬。有馬記念ではグラスワンダー、スペシャルウィークに続く3着に敗れたが、5歳を迎えて京都記念、阪神大賞典、天皇賞(春)と破竹の3連勝。充実期を迎え、単勝1.9倍の主役として春のグランプリに挑んでいた。一方のグラスワンダーはテイエムオペラオーより1つ年上の6歳。4歳時の有馬記念、5歳時の宝塚記念、有馬記念とグランプリは3連覇中だった。この年は日経賞が6着、京王杯SCが9着と精彩を欠いていたものの、多くのファンは復活を期待。単勝2.8倍の2番人気に支持されていた。

 10Rの前から降り出した雨の中で行われた一戦、レースは前半1000mが60秒7の平均ペースで流れた。テイエムオペラオーは4番手を追走。ここから2〜3馬身ほど離れた位置でグラスワンダーが運んだ。

 勝負所の3角で外からグラスが動き出す。これに合わせてテイエムも仕掛ける。さぁ一騎打ちか、と思われたのも束の間、4角でグラスがあっさりと置かれてしまう。一方のテイエムは力強いフットワークで前に接近。粘り込みを図るメイショウドトウ、ジョービッグバンの2頭をきっちりと捕らえ、GI・2連勝を果たした。2着はクビ差でメイショウドトウ。GI初挑戦だった6番人気の伏兵が健闘し、存在感を示したのだった。

 とはいえ、この時点での立ち位置を考えると、大横綱のテイエムオペラオー対し、メイショウドトウは新三役程度だったか。それだけに秋以降のGI戦線で2頭が何度も名勝負を繰り広げるとは、多くのファンが想像できなかっただろう。ライバル関係が始まった一戦として、この宝塚記念は語り継がれていくに違いない。

※年齢は旧表記

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