菅田将暉きっかけで白髪染めからグレイヘアへ!輝く63歳シニアモデルは“意外な前職”で『ルックルック』やNHK幼児番組出演

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2025年06月04日 09:00  女子SPA!

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 きれいなグレイヘアが印象的なシニアモデル・野田ユカさん(63歳)。雑誌、ウェブコマーシャル、ミュージックビデオなどで見掛けたことがある人もいるのではないでしょうか?

 モデルとして野田さんを知った人は驚くかもしれませんが、元々はエレクトーン奏者。一度活動を辞め、専業主婦を経て、現在はピアニスト、シニアモデルとして活動をしています。

そんな野田ユカさんに、年を重ねてもきれいでいられる秘訣、大胆なキャリアチェンジをした理由など、『女子SPA!』世代が気になることを聞きました。

◆エレクトーン奏者としてNHK幼児番組や『ルックルック』に出演

――モデルになる以前のキャリアについて教えてください。

野田ユカさん(以下、野田さん):23歳からYAMAHAのエレクトーン奏者として活動を始め、NHKの『おかあさんといっしょ』、日本テレビ『ルックルックこんにちは』などにレギュラー出演していました。1992年にエレクトーン奏者としての活動を辞め、30〜40歳までは専業主婦として子育てに専念していました。

――輝かしいキャリアを歩む中、引退の決断に迷いはなかったのでしょうか。

野田さん:27歳で『カリブの夢』というCDを世に出せて、やりたかったことは実現できたかなと。エレクトーンを続けることよりも、母親として家庭で生きることを優先したいという思いが強かったですね。

――再び音楽を始めたきっかけは。

野田さん:40歳のとき、夜中にネットサーフィンをしていたら、フルートを吹いている自分のビジュアルイメージが頭の中に突然降りて来たんです。今まで一度も吹いたことはなかったし、吹きたいと思ったこともなかったのに。ひょっとしたら、深層心理でフルートを吹きたいという思いがあったのかもしれません。

思い立ったらいても立ってもいられない性格で、すぐにフルートを吹き始めました。いざ吹いてみたら、けっこうしっかり音が出たんです! ほとんど毎日のようにカラオケルームに通って、何時間も吹いていましたね。その後、教室に通ってジャズフルートを習うようになったのですが、そこでピアノの伴奏を頼まれるようになったんです。

エレクトーンもピアノも鍵盤を弾く楽器で、一見すると似ていますが、鍵盤の数やタッチ、ペダルの役割や使い方など、さまざまな違いがあります。だから、最初はピアニストを名乗ることに抵抗がありました。ですが、ライブやジャムセッションなどに呼ばれて弾き続け、最近ようやく自分から名乗れるようになりました。

◆菅田将暉きっかけで白髪染めからイメチェン

――音楽活動を続けながら、2020年からはモデルとしても活動されています。

野田さん:実は、若白髪が多くて、20代からずっとヘアサロンで白髪染めをしてもらっていたんです。でも、50代後半で、ふとイメージチェンジをしたいと思ったときに、たまたま又吉直樹さんの芥川賞受賞作を原作にした映画『火花』を見たんです。

出演されていた菅田将暉さんがストーリーの途中からアッシュ系のカラーに変更したのを見て、「何かいいな」と思ったんです。そこで私も青みがかったグレーのカラーリングにしてもらいました。

だから、グレイヘアにし始めたきっかけは、自前の白髪を前面に出したかったわけではなくて、カラーリングによるイメージチェンジだったんです。

このカラーがすごく気に入っていて、始めたばかりのInstagramに投稿したところ、なんと2件のヘアサロンから「今度出版するヘアカタログのモデルをやりませんか?」とお声掛けをいただいたんです。

そこからは、その時カットを担当してくださったヘアスタイリストさんに全てお任せし、染めるのを一切やめただけでなく、2020年からはパーマスタイルに。すると、さまざまな方面からお声掛けをいただけるようになり、そのままモデルの仕事を続けています。

◆求められることに応え続けた結果が今のキャリア

――大胆なキャリアチェンジをしている印象です。キャリアチェンジにおける指針はありますか。

野田さん:キャリア形成に悩んだことはなく、目の前に選択肢が出て初めて選んでいます。選択の基準は「楽しいか」「ワクワクするか」でしょうか。「苦労は買ってでもして、しっかり悩んで得た成功でなければ意味がない」という考えを否定するつもりはありませんが、私はそういったタイプではなくて。

それに、「楽しい方を選べば、希望や願いは大体叶う」という成功体験を積み重ねてきたので、子供のころから今までその選択基準は変わらないですね。モデルとして活動を始めたことも戸惑いはありませんでした。求められる場所でできることを精いっぱいしようという気持ちは、どこで何をしていてもありますね。

◆グレイヘアをすてきに保つ方が染めるよりもっと面倒かも(笑)

――きれいなグレイヘアを保つ秘訣があれば教えてください。

野田さん:よく「染めるのが面倒臭いから、グレイヘアにする」という話を耳にしますね。でも、すてきなグレイヘアを保つ方がもっと面倒かもしれません(笑)

大切なのは、とにかくヘアスタイルです。色味は私のようなほぼ白一色であっても、まだらであってもいいんです。それよりも、ヘアスタイルが決まっていないと、今ひとつの印象を与えてしまいます。

ちなみに私は人とかぶらないスタイルにしたいので、あえて一部を刈り上げています。3週間に一度くらいの頻度で髪を刈り上げて、いつ仕事のお声が掛かっても大丈夫なように維持しています。

――更年期や体力の低下など、体調の変化とどのように向き合っていますか?

野田さん:おかげさまで、大きな不調や衰えはありません。好きに楽しく生きているから、昔よりも元気なくらい!

ですが、視力は大幅に下がっています。50歳くらいから老眼が始まって、眼鏡がないとスマホの画面も見られないくらい。今は眼鏡のモデルのお仕事をした際に、勧めていただいたものを着用しています。フレームがおしゃれな7角形で、レンズの作りから目が大きく見えるんです。

この眼鏡は今や、私のトレードマークにもなっています。ですので、いいアイテムと出会うことが、悩みや課題を解決できる方法かもしれません。

◆ヘアカラー、メイク、着る服よりも大切なことは?

――年齢を重ねても、おしゃれな着こなしをするためのコツがあれば教えてください。

野田さん:人にどう見られるかで判断するのではなく、自分を好きでいられるようなファッションにすればいいと思います。「何歳だからこうでなければいけない」ということは、ないと思うんです。難しいことですが、まずはそういう考えから自分を解放することが重要です。

そして、ファッションよりも大切なのは、堂々と楽しそうにしていること。ニコニコと楽しそうにしている人に対して、批判やネガティブな発言は投げ掛けづらいですよね。

どれだけきれいにメイクをしても、高い服を着ていても、笑顔がなく、姿勢が悪いと台無しです。だから、笑顔を意識し、姿勢を正す。そうすると、行動に気持ちがついてきて、楽しく、気分良くなれると信じています。

◆今年63歳。まだまだ人生伸びしろあり!

――ブログで「80歳になるのが楽しみ」と仰っていました。その理由をお聞かせください。

野田さん:私は今年の5月で63歳になりました。昔から年を重ねるのが楽しみで、今でも誕生日が待ち遠しいんです。これまでの多くの選択の結果、夢を実現でき、楽しく過ごせています。私の人生には、まだ伸びしろがあると思いますし、今までとこれからの積み重ねで、自分がどのような人間として完成されるのかが楽しみです。

キャリア形成で言えば、「シニアモデル」を名乗っていても、63歳はまだ若い。80歳くらいになったときに、その真価が問われると思うんです。あとは、私を見た人に「年を重ねるのも悪くないな」って思ってもらえるようになりたいですね。

――30〜40代の読者に向けて、アドバイスがあればお願いします。

野田さん:SNSには、メイクやファッションに関する情報があふれていますね。見ていると、つい振り回されてしまいます。繰り返しになりますが、一番のメイクは笑顔で、ファッションは姿勢とヘアスタイルです。あとは、人生が楽しくなる方を選ぶ。その積み重ねが、皆さんの人生にプラスになって現れると思います。

【野田ユカさん】公式サイト
X:@yukapy
Instagram: yuka370526

<文/増田洋子>

【増田洋子】
2匹のデグー、2匹のラットと暮らすライター。デグーオンリーイベント「デグーサロン」を運営。愛玩動物飼養管理士2級を取得。Twitter:@degutoichacora

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