先発登板したエンゼルス・菊池雄星(写真=GettyImages)● レッドソックス 3−4 エンゼルス ○
<現地時間6月3日 フェンウェイ・パーク>
ロサンゼルス・エンゼルスが延長戦に競り勝ち、レッドソックスに2連勝。先発登板した菊池雄星投手(33)は6回途中3失点という投球で勝敗付かなかった。
5月を月間防御率1.89という好成績で終えた菊池。中5日で迎えた6月初マウンドの初回は、一死一塁と走者を出しながらも、3番レフスナイダーを遊ゴロ併殺打に打ち取り、打者3人で無失点とした。2回裏には二死一塁から7番ラファエラに左中間深くへの二塁打を許すも、中堅手ジョー・アデル、遊撃手ザック・ネトの正確な中継プレーで本塁生還を阻止。エンゼルス打線は直後の3回表、ネトとノーラン・シャヌエルの連続タイムリーで3点を先制した。
援護を貰った菊池は3回裏、3連打を浴びて1点を返され、なおも無死二、三塁という状況でア・リーグ打点トップの2番ディバースを迎えたが、今季最速となる97.1マイル(約156.3キロ)のフォーシームで空振り三振。四球で塁を埋めた後、4番ゴンザレスをスライダーで空振り三振、5番トロを一ゴロに仕留め、最少失点で切り抜けた。
続く4回裏にも一死一、二塁と得点圏に走者を背負うも、9番キャンベルを中飛に打ち取って二死に漕ぎ着け、1番デュランに対してはカウント1-1から97.1マイル(約156.3キロ)のフォーシームを2球続けて空振り三振。気迫の直球勝負でピンチを凌ぎ、マウンド上で雄叫びを上げた。
5回裏も無失点に抑え、この時点で今季2勝目の権利を獲得した。しかし、2点リードの6回裏、先頭の6番ストーリーを四球で歩かせると、7番ラファエラに5号同点2ランを被弾。カウント3-0からストライクを取りにいったスライダーを振り抜かれ、左翼の特大フェンス「グリーンモンスター」を超えて場外に消える一発を浴びた。菊池は続く8番ウォンにも四球を与えて交代。2番手左腕ブロック・バークが後続を抑え、この回を同点で食い止めた。
その後は両軍ブルペン陣の好投により決着つかず。3対3の同点で延長タイブレークに突入した。エンゼルスは延長10回表に1点を勝ち越すと、その裏を左腕リード・デトマーズが打者3人で封じてキャリア初セーブを記録。第3戦を残して4カードぶりの勝ち越しを決めた。
この試合の菊池は5回0/3、99球を投げて8被安打、5四球、5奪三振、3失点という投球。4回裏のデュランから奪った三振により日本人投手6人目となるMLB通算900奪三振を達成した。しかしながら、過去9戦で0勝3敗と苦手のレッドソックス相手に勝ち星を挙げることはできず。今季13戦目を終えて成績は1勝5敗、防御率3.23となっている。