残留を決断したB・フェルナンデス [写真]=Getty Images マンチェスター・ユナイテッドに所属するポルトガル代表MFブルーノ・フェルナンデスが、残留を決断したことを明かした。3日、イギリスメディア『スカイスポーツ』が伝えている。
現在30歳のB・フェルナンデスは、2020年1月にスポルティングからマンチェスター・ユナイテッドに完全移籍。瞬く間にチームの司令塔に君臨し、これまで公式戦通算290試合に出場して98ゴール87アシストを記録している。2023年のリーグカップ優勝、2024年のFAカップ優勝などに貢献し、昨年8月には1年の延長オプションも付随する2027年6月30日までの新契約を締結した。
そんなB・フェルナンデスだが、サウジ・プロフェッショナルリーグ(SPL)のアル・ヒラルから関心が寄せられ、週給約70万ポンド(約1億3600万円)、ボーナスを含め3シーズンで総額2億ポンド(約389億円)のオファーが提示されたことで、これを真剣に検討しているのではないかという憶測が飛び交っていた。
FIFAクラブワールドカップ2025に同選手を出場させることを望んでいたアル・ヒラルは6月2日までという回答期限を設けていたものの、1億ポンド(約195億円)の移籍金を支払う用意をしているとも報じられていたことから、財政状況が厳しいマンチェスター・ユナイテッドにとっても重要な決断が迫られる状況となっていた。
それでも、マンチェスター・ユナイテッドとしてはキャプテンを売却するつもりはなく、B・フェルナンデス自身も妻やルベン・アモリム監督との話し合いの末に巨額オファーを断ることを決断したことが明らかになっている。
ポルトガル代表に帯同しているB・フェルナンデスは記者会見に出席し、「1カ月前にアル・ヒラルの会長から電話があり、移籍の可能性について尋ねられた」と接触があったことを認めつつ、マンチェスター・ユナイテッドに残留することを決めた理由について次のように明かした。
「将来について考えるにはしばらく待たなければならなかった。いつも言っているように、ユナイテッドが移籍を最善と判断したら、喜んで受け入れるつもりだった。ルベン・アモリムと話をしたけど、彼は本当に説得してくれた。クラブと話をしても、クラブ側は僕を売却するつもりがなく、僕が移籍を希望する場合にのみ売却すると言われた」
「僕にとっては野心的な提案だった。会長は素晴らしい方だった。お金のことについては一切話をしなかったけど、結局後になって代理人と話し合うことになった。家族として決断して、自分の将来に何を望んでいるかを理解する必要があった」
「妻が訪ねたのは僕のプロとしての目標は何なのかということだった。彼女はイエスともノーとも言わなかった。常に支えてくれて、僕のプロとしての面を最優先に考えてくれた。家族としては移籍は簡単だった。(同胞の)ルベン・ネヴェスやジョアン・カンセロがいて、子どもたちは彼らの子どもたちと遊ぶのに慣れているしね」
「でも、僕はただ単純に最高レベルにとどまり、大きな大会でプレーしたい。なぜなら、まだそれができると感じているからだ。これからも幸せで、一番好きなことを続けたいと思っている。まだこのスポーツに情熱を注げている。これが僕のサッカー観であり、この決断に満足している」