マンモスの牙を装って象牙を販売したとして、警視庁生活環境課は4日、埼玉県草加市の象牙加工販売会社「醍醐(だいご)象牙店」元社長の醍醐信昌容疑者(58)ら役員4人を不正競争防止法違反(誤認惹起(じゃっき))などの疑いで逮捕し、法人としての同社や別の役員ら3人を同容疑で書類送検したと発表した。
4人の逮捕容疑は、2022年10月〜23年11月、インターネットオークションサイトで「象牙風・マンモス・マッコウ・水牛いろいろ加工素材」などと表示し、5回にわたり国内の男性4人に象牙製品を計12万6510円で販売したなどとしている。4人は容疑を認めているという。
ワシントン条約で象牙の輸出入は原則禁止され、過去に合法的に出回ったものなどの取引には販売事業者としての登録が必要になっている。警視庁によると、同社は事業者登録をしていたが、オークションサイトが象牙の取引を自主規制しているため、象牙風などと偽って表示したとみられる。醍醐容疑者は「たばこのポイ捨てレベルで、警察が動くと思っていなかった」などと供述しているという。
経済産業省が23年12月にサイト側に通報し、一度は出品が取り消されたが、再度同じ内容で販売されたことから、経産省が警視庁に相談し発覚した。22年10月〜24年9月に約4600件を販売し、約1億9000万円を売り上げていたとみられる。
醍醐容疑者は当時の社長で、「(オークションサイトの)出品取り消しを逃れるため、マンモスなどとして販売した。売れるから販売していた」と話しているという。【菅野蘭】
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