チェルシー売却から3年経過も未解決…英国政府がアブラモヴィッチ氏に提訴?

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2025年06月04日 14:37  サッカーキング

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チェルシーの元オーナーであるアブラモヴィッチ氏(写真は2016年4月のもの) [写真]=Getty Images
 イギリス政府は、チェルシーの元オーナーであるロシア人実業家のロマン・アブラモヴィッチ氏に提訴することを警告しているようだ。3日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。

 アブラモヴィッチ氏は2003年からチェルシーを所有していたものの、ロシア・ウクライナ情勢の影響を鑑み、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と強い関係があるとしてイギリス政府から制裁が科され、資産が凍結。これに伴い、英国内での活動が制限されてしまったことから、チェルシーの売却を2022年3月に表明し、同年5月にトッド・ベーリー会長を中心とする共同事業体に売却された。

 売却当時から25億ポンド(約4872億円)とされる売却金はアブラモヴィッチ氏の手には渡らず、戦争のすべての犠牲者のために慈善団体に寄付することが明らかになっているものの、依然としてこの資金は現在も英国の銀行口座で凍結された状態となっている。

 このような状況になってしまっている理由には、アブラモヴィッチ氏は当初からウクライナ戦争のすべての犠牲者に資金を寄付する意向を示している一方で、イギリス政府がこの資金をウクライナへの人道支援に充てることを望んでいるため、同氏の代理人と政府で意見の相違があることが原因とされている。

 イギリスの制裁下でアブラモヴィッチ氏は依然として25億ポンドの売却益にアクセスすることはできないものの、法的には同氏の所有物になっていることから、チェルシー売却から3年を経ても変わらない状況を受け、レイチェル・リーヴス財務大臣とデイビッド・ラミー外務大臣は共同で、アブラモヴィッチ氏に対して提訴する可能性がある声明を発表した。

「交渉の扉は開かれたままだが、必要であれば裁判所を通じてこの件を追求する準備はできている。ウクライナで苦しんでいる人々が、この売却益からできるだけ早く恩恵を受けられるようにしたい」

「ロシアによる違法な全面侵攻を受け、政府はチェルシー・フットボール・クラブの売却益をウクライナの人道支援に充てることを決意している。アブラモビッチ氏とこれまで合意に至っていないことに、深く失望している」

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