
世の中には科学的に証明されないことがあり、そのなかでも身近な存在と言えるのが「幽霊」でしょう。また、霊のお祓いを生業とする「除霊師」という専門家もいて、怪奇現象で悩んでいる人にとっては頼りになる存在のはずです。
【漫画】並の霊媒師なら手が出せないほどの悪霊だって…「100%除霊する男」全編を読む
ギャグ漫画家のおのでらさんがダ・ヴィンチWebやニコニコ漫画などで連載している『100%除霊する男』は、「100%堕とす除霊師」と「憑かれまくる女子高生」のタッグによるホラーギャグが描かれた作品です。以前X(旧Twitter)に第3話までポストされると、1.5万もの「いいね」が寄せられています。
除霊方法は色恋営業?
幽霊に取り憑かれた女子高生の「碑上リコ」は、除霊師の「霊這匠」のもとにやってきました。匠は除霊料を受け取ると、リコに取り憑いている並の霊媒師なら手が出せないほどの女性の悪霊と対じします。
しかし、匠の除霊方法は“霊にモテる”という特殊な体質を利用するもので、悪霊に向かって「こうして君と出会えたのも…運命なのかもしれないね」とアプローチをかけます。
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そして、悪霊は匠の甘い誘惑に赤面し、トドメの「よかったらさ 俺の家こない?」という言葉で完全に匠の虜に。そうして除霊が成功したものの、リコはにわかに信じられず、匠に詰め寄ろうとするも、悪霊に「彼ニ触レルな」と止められるのでした。
他にも、ベテランの除霊師「大門代完蔵」と遭遇した匠が、なりゆきで現場にいた低級霊を払ったり、リコに取り憑いた「血にまみれた赤いスーツ姿の男性の霊」と匠がBL展開を繰り広げたりなど“普通ではない除霊”が描かれていきます。
読者からは「ホラーなのに笑えるって新感覚」「しっかり霊の描写も怖かった…」といった反響が。そこで作者であるおのでらさんに、同作を描いたきっかけについて話を聞きました。
ホラー×ギャグを描くことで大切なのは「いろんなベクトルで話を作る」こと
―同作を描いたきっかけを教えてください。
最強の除霊師ってどんなのだろう?と考えた時に、霊に異様にモテるせいで全ての霊が惚れて味方になるような除霊師ならどんな悪霊にも勝てそうだと思ったからですね。
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―第3話までの中で、特にお気に入りの場面があれば、理由と一緒にぜひお聞かせください。
1話目で霊が自分のことを指差して驚くシーン。何を考えているか分からない怖い存在が怖くなくなる感じがあって気に入っています。
―ホラー×ギャグのストーリーを考えるうえで、特に意識していること、大変なことがあれば、ぜひ教えてください。
怖い霊が出てきて惚れるだけだと話が一辺倒になってしまうので、悪霊になった原因だとか惚れるというのがどこまで通用するのかなどいろんなベクトルで話を作るようにしています。とはいえ怖い霊が惚れるというのが、この作品の肝なので、そこもしっかり描きつつやらないといけないのですが…。
―読者にメッセージをお願いいたします。
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今後もいろいろ描いていくので、また新作を楽しみにしていて下さい!
(海川 まこと/漫画収集家)