
「クラウドファンディングは、投資や資産運用を目的としたものもあると聞いたのですが、資産形成に本当に役に立つのでしょうか?」
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最近よく聞くクラウドファンディング。クラウドファンディングは、種類によっては資産形成に役立つものがあります。クラウドファンディングの概要や種類などをみてみましょう。
クラウドファンディングとは?
「そもそもクラウドファンディングって何?」という方も多いのではないでしょうか。
クラウドファンディングとは、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語です。
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クラウドファンディングは、資金を必要とする個人・団体・企業が、インターネット上でプロジェクト内容や目標達成金額を公開し、不特定多数の支援者から資金を集める仕組みです。いくつか種類があり、資産形成に役立てられるものもあります。
以下に、クラウドファンディングの種類や詳細を解説します。
クラウドファンディングの種類4つ
クラウドファンディングには、以下の4つの種類があります。それぞれ特徴がありますが、なかでも、融資型・投資型は、資産形成の一環として利用できる可能性があります。
・寄付型
・購入型
・融資型
・投資型
それでは、クラウドファンディングの4つの種類や具体的な事例を詳しく見ていきましょう。
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▽寄付型
寄付型とは、プロジェクトに対して見返りを求めない、名前の通り「寄付」の側面が強いクラウドファンディングです。NPO法人や自治体が行っていることが多く、被災地への支援や学術調査のために利用されるケースもあります。
▽購入型
購入型とは、寄付型とは違い、目標以上の金額が達成された場合には、負担した金額に応じた商品やサービスが対価として提供されるクラウドファンディングです。
例えば、新商品の開発費をクラウドファンディングで支援した場合のリターンとしてその商品を発売より前に入手することができたり、映画撮影・公開のためのクラウドファンディングで、対価として映画制作スタッフミーティングへの参加ができたりなどの事例があります。
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▽融資型
融資型は、個人投資家から資金を集め、それを企業に融資する仕組みのクラウドファンディングです。「ソーシャルレンディング」とも呼ばれます。支援者から事業者(クラファンを実施した人)を挟んで、企業に融資するという流れになります。
事前に設定された利息がリターンで、簡単にいうと、お金を貸して利息付きで返してもらうイメージが近いのではないでしょうか。資産形成に役立てられる一方で、貸し倒れリスクがあり、元本さえ戻ってこない恐れがある点に注意が必要です。
▽投資型
投資型は、インターネットを通じて個人が企業に資金を提供し、株式や利子などのリターンを得る仕組みです。2015年の法改正により一般投資家の参加が可能になり、資産形成の手段としても注目されています。
お金を貸し付ける仕組みの融資型に対して、投資型は出資先の株主になるイメージが近いかもしれません。
支援者(出資者)は未公開株を得られるのがメリットで、出資先企業の成長度合い次第では大きな利益を得られる可能性があります。一方で、事業の失敗や倒産のリスクがあり、元本割れの恐れもあることに注意が必要です。
また、似たもので、特定の事業に対して出資し、成果に応じて分配金を受け取る仕組みのファンド型のクラウドファンディングもあります。
◇ ◇
クラウドファンディングは、大きく4種類があり、融資型・投資型であれば資産形成に役立つ可能性があります。ただし、いずれも元本割れのリスクがあり、さらにはプロジェクト次第でリターンが得られないおそれもあるので、リスクの分散をしつつ余剰資金で参加するのが望ましいでしょう。
【監修】瀧澤亮(たきさわ・りょう)2級ファイナンシャル・プランニング技能士 Webライター・ディレクター。将来を見据え、保険や年金のことを詳しく知り活用したいとの思いからFP資格取得を決意。現在FP2級を取得し、上位級も勉強中。Webライター・ディレクターとして、お金に関する記事の執筆やディレクション・監修を担当している。
(まいどなニュース/もくもくライターズ)