
「宮城野親方の退職で喜んでいる人はいつか地獄の日が来る」
元横綱白鵬・宮城野親方の退職問題で、思わぬ人物が相撲協会への怒りを語った。ジョージア出身の元大関・栃ノ心がXに投稿した動画が大きな反響を呼んでいる。
史上最多45回の優勝を誇る大横綱の決断を「もう辞めるしかなかった」と断言し、相撲協会の処分に疑問を呈した栃ノ心の発言は、多くの相撲ファンの共感を呼び、改めて協会の在り方に注目が集まっている。
白鵬の退職、栃ノ心の本音
9日付けで退職が受理される宮城野親方について、栃ノ心は動画の中で率直な思いを語った。「誰よりも活躍して相撲協会の看板だった人間が、こんな冷たくされるとは思わなかった。そろそろ自分の部屋に戻されるのかなと思っていたのに。ほかの道がなかった、もう辞めるしかなかった」と悔しさを滲ませた。
特に元大関・栃ノ心が問題視したのは、相撲協会の処分の不公平さで「同じ問題がいろいろな部屋で起きているのに、隠したり、流したりしてるのに宮城野親方だけ厳しい。相撲協会は何のためにあるのかな?おかしいと思いませんか?信じられない。(中略)相撲協会にいる、みんなじゃないですけど横綱がいなくなって喜んでいる人もいると思いますけど、いつか地獄の日を味わうと思いますよ」と締めくくった。
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そんな元大関の動画投稿は瞬く間に拡散され、X上では賞賛の声が相次いだ。
《相撲協会の中にいる人にはここまで言えないと思うので、ありがたいです》
《相撲界にいた方の生の言葉が聞けて改めて相撲協会の闇を見た気がします。現役の関取や若い親方は多分栃ノ心さんと同じ気持ちじゃないでしょうか》
《相撲協会の存在意義とは…》
といったコメントが殺到。
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元力士だからこその説得力
「栃ノ心の発言は、相撲界の内部事情を知る元力士だからこそ説得力がありますよね。特に外国出身力士として、日本の相撲界で成功を収めた経験を持つ彼の言葉は重みが違いますし、現役時代から温厚で優しいイメージの印象が強かった栃ノ心が、これほど感情を露わにしているのはよっぽどのことなんだと思います。
宮城野親方と交流があったとはいえ、処分が他の事例と比較して重すぎるという指摘は的確で、協会の不透明さを浮き彫りにしましたね」(スポーツ紙ライター)
大関まで上り詰めた栃ノ心は引退時の過去のインタビューで「もし人生をやり直せるなら、また日本で力士になりますか?」という問いに「なります。もっと強くなりたかった」と相撲への愛と熱意を語っているだけに、リスペクトする大横綱の退職は他人事ではなかったようだ。
組織の透明性と公平性を求める声は日増しに高まっており、外国出身力士の視点から発せられた痛烈な批判は、相撲界の未来を左右する重要な問題提起となりそうだ─。
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