プラダ・グループがリノ・マストロットの株式10%を取得 革製品の供給体制強化へ

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2025年06月06日 10:21  Fashionsnap.com

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プラダ・グループが展開する「プラダ」のロゴ

Image by: FASHIONSNAP
 プラダ・グループが、イタリアの高級レザーの大手サプライヤー リノ・マストロット(Rino Mastrotto)の発行済株式10%を取得すると発表した。ラグジュアリー市場での競争力を高めるための戦略的なパートナーシップ強化の一環で、革素材の供給強化が目的とみられる。

 リノ・マストロットは年商約3億6000万ユーロ(約600億円)、従業員数は世界5大陸で1300人以上を有する世界有数の高級革素材サプライヤー。伝統的ななめし革の製造からスタートし、後にファッションや家具、自動車向けなど多分野へ拡大した。
 同取引は、プラダ・グループが株主となっているコンツェリア・スペリオーレ社(Conceria Superior S.p.A.)の未購入分の株式とタンネリー・リモージュ(Tannerie Limoges)の全株式を取得した上でのリノ・マストロットへの現物出資および現金の追加出資が含まれる。2025年第2四半期末から第3四半期初め頃(6月末から7月初め頃)に取引が完了する予定。具体的な金額が明らかになっていない。
 コンツェリア・スペリオーレ社は1960年代に創業。数多くのタンナーが集まる革の街として知られるサンタ・クローチェ・スッラルノ地区の重要企業のひとつと位置付けられている。カーフスキン加工に特化しており、職人技術の伝統や技術革新、サステナビリティが高く評価されている。プラダ・グループは2022年9月に同社の株式43.65%を取得したことを発表した。
 タンネリー・リモージュは70年以上の歴史を持つフランスの老舗タンナー。ラムスキン加工を専門とし、特にプランジェ・ナッパレザーの加工において卓越した技術を有する。2014年に同社の過半数株式を取得している。

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