
森鴎外と言えば『舞姫』や『阿部一族』『高瀬舟』など数々の傑作を発表した明治の文豪…なのだが今SNS上で大きな注目を集めているのは彼の意外なほどの対人スキルの拙さだ。
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「これは森鴎外の人から話かけられた時の対応なんだけど、マジで人をムカつかせて殴られた可能性が高い。」と2つの文献を紹介したのはkotoriこと作家、明治娯楽物語研究家の山下泰平さん(@kotoriko)。
「人と話す時は軽く膝を揺って、人の話を聞けば何にでも非常に感服の体で『ははァ成程』と大げさに頷く」(新文林1909-03『現代文士の性癖』より)
「僕は『うん、そうだ、うん、そうだ』と返事をしている」(森鴎外『懇親会』より)
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これらはいずれも鴎外が人と話する時の態度。山下さんの調べによると鴎外は3回くらい新聞や雑誌の記者に殴られているそうだ。1回くらいなら運が悪かったですむが、3回も殴られるということは鴎外の話し方や性格にも何かしらの問題があったということだろうか…。山下さんにお話を聞いた。
ーーこのテーマに着目したのは?
山下:私は個人的に明治期の平等さについても調査をしているのですが、鴎外が当時まれにいたゴロつきのような記者に殴られる、あるいは投げられるというのはその象徴的な出来事です。そこで調べたところ、最低でも二回は確定、あやふやな情報も含めると三回くらい暴力の被害を受けているということが判明しまた。
ーー鴎外の人柄や対人スキルについてどう思いますか?
山下:鴎外は少し間が抜けていたり、短気なところもあって、人間味があり嫌いではないです。今回の投稿の『懇親会』に関しては「(鴎外に)今度会ったら往来に摘み出してやる。軍刀を抜かなけりゃならないやうにしてやる。」と少し離れた場所で記者が鴎外を煽っていたところ、鴎外が「なぜ今やらないのだ。」と煽り返したことが原因で喧嘩になっています。
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ーー投稿に大きな反響がありました。
山下:へーっていう感想です。
◇ ◇
SNSユーザー達から
「湧き上がる慇懃無礼感。」
「あいづちがそんなにうるさいタイプの人だったん知らんかった 『本当に聞いてます?』ぐらいは言ってしまう自信ある」
「さすが留学先のドイツから逃げ帰った後を女性が追いかけて来て、1ヶ月ぐらいかけて追い返した話を悲恋話『舞姫』にでっちあげた男は違う。」
「家族を食事に連れて行ってくれる優しいパパ、 であり、 その際、メニューや看板の誤字脱字を指摘して、 子供にも嫌がられる困ったお父さん、 でもありw」
「やば!うちの父親と同じ返答でイラッとした」
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など数々の共感の声、驚きの声が寄せられた今回の投稿。読者のみなさんは鴎外の人柄についてどのような印象を持っているだろうか。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)
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