元セクシー女優が暴露する「契約の裏事情」。美人でも「単体契約を結ばない方が稼げる」ケースが急増しているワケ

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2025年06月07日 16:11  日刊SPA!

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元セクシー女優で現在はフリーライターの「たかなし亜妖」
 元セクシー女優でフリーライターの「たかなし亜妖」が、自身の経験や周囲の業界人から聞いた話をもとにお届けする連載コラム。2016年に「ほかにやることがなかったから」という理由でセクシー女優デビュー。女優生活2年半で引退を決意し、ライターへ転向。現在はメディア出演も積極的に行っている。
◆単体女優を目指さない女優が増えているワケ

 現代におけるセクシー女優という存在は、とにかく見た目が美しい。基本的にそこそこのレベルでないとデビューさえままならず、事務所の面接にさえ受からないため非常に狭き門だ。

「女優=可愛いこと」を前提に今回の記事を読んでいただきたいのだが、「Cute&Beautiful」の中にもランク分けがされていて、SSS級から、S〜A級など本当に細かい。

「Sクラスなら自動的に単体女優へ」かと思いきや、専属でもおかしくない女の子が企画女優として活躍する例も今は多い。あまりの美女が企画ものに出まくりだとユーザー間では「なぜ単体じゃないのか」なんて疑問が飛び交う。

 専属の方が給料の“一発ドカン”も大きいのに、美女が単体を狙わない理由は何なのだろうか。そこには事務所の方針や本人の希望など、様々な裏事情が渦巻いている。

◆わざと契約を取らないで「企画の星」を目指す女優も

 企画女優とはいっても、極めてルックスが良い女優の場合、“その他大勢”のビデオがデビュー作ということは絶対にない。見た目がそれなりならどんな女性でも「1本目は単体」なので、よほどの事情がない限り「その他大勢始まり」は考えにくい。

 メーカー専属でなければ契約の縛りがなく、あちこちのメーカーに出演し放題。単体を取れるような人材があえて企画を選ぶことにより、「面倒な縛りがないから起用しやすい」、「爆売れする可能性が高い」と製作サイドから見込まれるため、デビュー月から依頼が絶えず忙しい1カ月を送るだろう。

「可愛い」というだけで有利なのに、初動の数字が良ければ、さらにオファーが殺到。これこそ「単体契約を結ぶよりも人気が出るタイプ」の女優である。

“企画の星”になればしばらくは撮影にも困らず、ファンも大勢ついて給料も専属以上に稼ぎやすい。単体の肩書にこだわらなければ実入りが大きいため、企画女優は本人も事務所もメーカーもウハウハなのだ。

 企画女優のトップになれば、いずれは単体への転身も可能。数年間活動を続け、動き疲れた頃にメーカーから「数字も持ってるし、そろそろ専属なんていかがですか」と打診があれば、そのまま“契約コース”なんてのも今の時代ではよくある話だ。

 企画は単体よりもランクが下と誤解されがちだが、決してそんなことはなく、うまく使えば可能性を大幅に広げられる立場である。

 そして、売れている状態でメーカー専属になれば契約金が高く出るなど、条件も良い。数年先の未来を見越して最初から「企画始まり」を仕組む、やり手なマネージャーも少なからずいるようだ……。

◆企画女優の方が手っ取り早く稼げる理由

 専属になるとメーカー主催のイベントだけではなく、海外を含め、あらゆるイベントへの参加がほぼ強制である。拒否も可能だが、メディア露出の制限がなければ「参加してください」という無言の圧力をかけられることに。

 イベントが多いと月に拘束される日数が増えるせいで、ビデオが月一度のみの撮影でも、他のことで大幅に時間が取られてしまう。おまけにイベントのギャラは安い。

 一方で企画女優は、撮影本数が多いことからビデオがメインの仕事となる。ギャラの単価が高い仕事を大量にこなせて、事務所も割の良い仕事から取っていくとなると、速攻で売り上げが立つ。女の子も現場を回りまくれば高収入待ったなしなので、手っ取り早く稼ぐためにわざと企画を選ぶ場合がある。

 ぶっちゃけ「売れっ子企画女優がわんさかいるほうが、事務所としてはありがたいもの」なんてウラ話も聞くくらいだ。

 また、契約などのしがらみを気にしなくて良いので、短期でパパッと稼いで即引退することを予定している女優も、企画を選びがちである。

◆オファーがなければ地獄だが…

 こう見ると企画の魅力は多いのだが「オファーがなければ地獄」という点は最大のデメリット。どんなに美しくとも動き方の選択を間違えると、女優人生があっという間に終わる。事務所の目利きはもっとも重要で、本人も柔軟な対応力を持たなければ、時に大失敗を招くだろう。

 単体ばかりが注目されがちだが、企画の可能性は計り知れない。ユーザーの目に見えない部分にも事務所の細やかな戦略が含まれていると思うと、誰かを売り出すのも決してラクではないことがよくわかる。

 ただ出演するだけで、大きくバズる時代ではないからこそ、今のセクシー業界はひと捻り(下手すると、二、三捻り)が必要不可欠。その中で王道の逆を走るのは勇気がいるものの、跳ねれば天国である点は間違いないのだ。

文/たかなし亜妖

―[元セクシー女優のよもやま話]―

【たかなし亜妖】
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。

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