
セクシー女優は高収入を得られるお仕事ですが、そのぶんの代償は大きいものです。身バレ、デジタルタトゥーなど人生を左右する可能性があるほか、「ちょっとしたツラいこと」も積み重なりやすいため、ラクな商売とは言い難いでしょう。
【写真】“なんとなく”で始めたセクシー女優…2年半で学んだ人生の教訓とは 「若くして得た大金」と「社会常識ゼロの現実」
この「ちょっとしたツラい話」は業界入りしないと分からないことが多く、世間一般の人たちからすると“盲点”といっても過言ではありません。そこで元セクシー女優の筆者が、現役時代に「耐えられないわけではないけど、地味にしんどかった」思い出を振り返ります。
朝早くて夜遅い
こちらは王道的な悩みで、撮影現場は朝が早く終わりが遅いのです。どんなに短い現場でも、最低6時間以上は稼働しなければなりません。
入りが早い撮影だと朝6時集合で、終わりはてっぺん(深夜0時)を越えるのは当たり前です。香盤という名の1日のスケジュールが計画通りに終わらねば、深夜に差し掛かってしまいます。例え翌日にスタッフや女優さんに早朝集合の現場が待っていても「その日のことはその日のうちに」終わらせないと、“いつまで経っても帰れま10”状態なのです。
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だからこそ、ほぼ寝ずに翌日の仕事に行くのもよくある話です。筆者も当時2日連続の仕事があり、前日の撮影が押しまくって1時間睡眠で別現場に入ったことがありました。2日目の仕事がこれまた12時間以上の拘束時間でして……。本気で意識が飛びそうになったのを、今でもよく覚えています。
現場の楽しみが食べ物だけになりがち
デビューしたての頃は、何もかもが刺激いっぱい。現場に入ると非日常が待ち受けていてテンションが上がるものですが、時間が経つにつれて新鮮な気持ちは薄れていきます。職場というのは基本的に娯楽のない場所ですので、慣れてくると現場での楽しみはお弁当やツナギ(軽食やお菓子のこと)くらいに……。
段々非日常がいつもの光景と化せば、徐々に気分は「今日の仕事をいかに早く終わらせるか」のタイムアタックとなります。専業の場合だとキラキラな感情は3カ月程度で無くなってしまうのではないでしょうか。
一般企業も入社したての頃は右も左も分からず、自分が望んだ業界ならワクワク感が強いと思います。でも慣れてしまうと「あーはいはい」という感じで、作業的な気持ちになりますよね。あれと同じです。
ちなみに娯楽が「食」だけになると、セクシー女優は太りやすくなると言われているとか。現場には無数のお菓子と軽食が常備されているから、仕方のない話なんですけどね。
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SNSのリプ欄&DMが地獄
セクシー女優を名乗るだけで、現実世界でもネット上でもさまざまな人が寄ってくるため、本当に困ったものです。そのためSNSのリプ欄やDMの受信箱は常に地獄。「一応、人前に出る人間なんだけどな?」と思ってしまうくらいプライベートな要求をされるなど、距離感がおかしい男性がどんどん近寄ってくるのです。
性的要求は当たり前で、その他にも構ってほしいだけでリプを無限に送ってくる輩(尚、DVDは買ってくれません)、DMでご自身の一部の写真を送りつけてくるなど。中には事務所管理と書かれた女優さんのアカウントにパパ活の打診メッセージを送る人も。
「恥ずかしげもなく絡んでくる人はスルーすれば良い」とみんな言いますが、毎日毎日、何十件・何百件と目にすればさすがにメンタルがやられます。あまりに変な人が多すぎてSNS疲れを起こす女優さんはかなり多いです。
ビデオ撮影よりグラビアがしんどかった思い出
おまけ話になりますが、筆者個人の意見としてはビデオ撮影よりも過激なグラビアの方がつらかったという……。ビデオは体力的に大変なのですが、グラビア動画は後付けの画像修正(=モザイク)が一切ありません。つまり上手に隠さねば撮り直しを余儀なくされるため、顔はニコニコでも、実は割と無理があるポージングをしていたりして、ビデオとは違う体力を使います。
しかも通常のビデオ撮影とは異なり、「このシーンは男性にお任せ」もできません。何もかも1人進行で進むのも私としては良かったり、悪かったりでした。
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そして最大の問題であるギャラですが、ビデオに比べて少ないです。拘束時間や体力面を考えると、「グラビアはたまにでいい」と主張する女の子が少なくないのも頷けます。
思い返すと地味にツラかったことはたくさんありますが、かといって仕事がキライではありませんでした。このちょっとしたしんどさがあってこそ別の楽しみを謳歌できたため、セクシー女優時代の経験はとても貴重だったと思います。
どんな仕事にも「地味ツラ」なポイントが必ずあるでしょう。他の人気商売や一般職の人にも、色々インタビューしてみたいものですね。
◆たかなし亜妖(たかなし・あや)元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。
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