
週刊少年ジャンプ(集英社)で連載中の人気マンガ『ONE PIECE』(作:尾田栄一郎)は、現在、怒涛の展開が続き、さまざまな謎が明かされつつあります。本作において、キャラクターの名称や「扉絵連載」などから、長きにわたり重要な要素としてファンに注目されているのが“月”との関係性です。
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※本記事はコミックス111巻以降の情報を含みます。ネタバレにご注意ください。
序盤のキャラや「不遇な過去」を送ったキャラも再登場を期待できる?
第1138話“神典”(ハーレイ)で披露された、世界政府がひた隠しにする“空白の100年”に描かれたというエルバフの壁画には、月に関係する種族やキャラを連想させる描写が見られました。今後起こる戦の予言ともいわれている「神典(ハーレイ)」と同時に描かれたこともあり、過去に登場したキャラの活躍がまた見れるのでは?と期待されています。
再登場が期待されるひとりが、ワノ国で麦わらの一味と敵対した百獣海賊団の大看板「キング」です。彼はかつて「神」と呼ばれるも絶滅したとされる“ルナーリア族”の生き残りで、強靭な肉体を持ち世界政府により人体実験が繰り返されるという過酷な人生を送っていました。壁画には、黒い翼が生え身体から発火するルナーリア族の特徴を思わせる姿が描かれています。
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キングはワノ国編の終盤で、海軍大将・緑牛に襲撃されたて以降しばらく登場がなかったものの、政府の科学者・ベガパンクが配信で世界の“真実”を語った第1121話では、傷だらけの姿ながら神妙な表情で話を聞く姿が描かれていました。
ラテン語で「ルナ」は月を意味することなどから、ルナーリア族とは「地球に移住した月の住民ではないか」などと、月と何らかの関係があると考える読者は多いようです。絶滅の理由などは未だに謎に包まれていますが、全貌が明らかになるときには、キングの存在がカギとなるかもしれません。
また初期のキャラでは、空島での宿敵「エネル」を思い出させる絵もありました。スカイピアを支配していた彼は、主人公モンキー・D・ルフィに敗北した後、ゴロゴロの実の能力で雷を操り、方舟マクシムで月へ渡っています。その様子は、単行本第44巻から始まる扉絵連載「エネルのスペース大作戦」で描かれ、古代都市ビルカや“月の人”の壁画、大量のロボット兵など、月の高度な文明も判明しました。
エルバフの壁画には、“方舟マクシム”と“雷”を思わせる絵があり、エネルが月に渡ったときの状況を彷彿とさせます。扉絵連載でのエネルは、最終的に月のロボット兵を従えており、現在もビルカにいる可能性が高いでしょう。今後の展開で月が関わるとなれば、扉絵連載からの動向が不明なエネルも、再び活躍が見れるかもしれません。
10人目に期待の声があったキャラも…再登場=仲間に期待の声も
ほかにも、幻の島“ゾウ”からワノ国まで、麦わらの一味と行動を共にしていたウサギのミンク族「キャロット」に注目が集まっています。モコモ公国を拠点とするミンク族は戦獣民族で、満月を見ると「月の獅子(スーロン)」と呼ばれる特殊強化状態に入ります。スーロン状態のキャロットはビッグ・マム海賊団の艦隊を無力化し、麦わらの一味の危機を救う活躍を見せました。
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壁画には、通常時とスーロン状態の両方のミンク族を思わせる描写があります。キャロットは、モコモ公国のふたりの王・イヌアラシとネコマムシに能力を買われ、次期国王に指名されました。今後は満月と関わりの深いミンク族の代表として、重要人物になる展開も待ち受けているかもしれません。
最近ではキング同様、ベガパンクの配信に興味を抱く姿も描かれました。以前はキャロットが麦わらの一味の10人目のメンバーとなる説もあり、未だに「エルバフで再登場して仲間になってほしい」などと、再登場を期待する声もあります。
再登場が待ち望まれるキャラは多く、壁画で描かれているようなキャラや種族が集結すれば大きな盛り上がりとなることは間違いないでしょう。
(海川 まこと/漫画収集家)
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