写真 日本代表は8日、FIFAワールドカップ26アジア最終予選・グループC第10節のインドネシア代表戦に向けて、大阪府内で調整を実施。冒頭15分のみ、練習を公開した。その後、MF佐野海舟(マインツ/ドイツ)が報道陣の取材に応じ、第9節オーストラリア代表戦の振り返りや、公開練習時に実感した応援の声などについて語った。
5日にアウェイで行われたオーストラリア代表戦、日本代表はほとんどの時間でボールを握りながら、相手守備陣を崩し切ることができず、90分の失点により0−1でタイムアップ。2次予選を含めて、今予選初黒星を喫した。同試合にスタメン出場した佐野にとって、日本代表にピッチに立つのは、AFCアジアカップカタール2023のグループD第3節・インドネシア代表戦以来、およそ1年半ぶりのことだった。
久々に日本代表のピッチに立った佐野は、「慎重に行きすぎたとは思っていませんが…」と前置きしつつ、「ボールを大事にしすぎてしまうこともありましたし、自分の特徴を出しにくかったとは思います」と反省点を口にする。ダブルボランチでコンビを組んだ藤田譲瑠チマ(シント・トロイデン/ベルギー)との関係性についても、「自分がバランスを見すぎて、停滞をしていた部分はある。もっと前に出る動きはできたかなと思っています」と語ったとおり、まだまだ改善の余地があることも実感している。
冷静にオーストラリア代表戦を振り返りながら、「奪われた後のカウンターや、球際の部分は意識していましたが、意識しすぎて、前線に人数が足りない状況に陥ってしまった」と口にした佐野。練習では誰が前線へ出ていくのかの確認も行われた様子で、「状況に応じて、はっきり動くことが必要だと思います。自分が2列目から出ていけばチャンスになる場面もあると思うので、状況に応じてやれれば」と、次戦に向けては、攻撃面でプラスアルファをもたらすことを考えている。
久々に日本代表に合流して、感じたことも多い。長年、日本代表のボランチで主軸に君臨してきたキャプテンのMF遠藤航(リヴァプール/イングランド)など、経験のある選手と同じピッチで練習することで、「細かい指示が的確」だと実感。「その通りにやればうまくいく。それはやはり、それだけ周りが見えているし、経験を積めているからこそ、言葉に力があるのだと思います」と語ったが、自らにフォーカスすることも忘れてはいない。「自分にできることと、それらの言葉を受け止めて、成長していかないといけない」と今後を見据えていた。
また、前日の7日に行われた練習は一般に向けに公開もされたが、佐野のユニフォームやタオルを身につけたファン・サポーターの姿や、ゲーフラが掲げられていたのも印象的だった。「応援の声は届いています」と明かした佐野は、「自分のやるべきことは変わらないので。自分自身を見つめながら、やり続けるしかない」と意気込んでいる。
連敗は避けたいインドネシア戦に向けては、「オーストラリア戦の課題をプラスに捉えて、やってきたことを出せればと思いますし、何よりも結果が大事だと思っています」と語った。
【ハイライト動画】日本代表はオーストラリアに16年ぶり敗北