<男子日本代表広報リポート 第1回>
バレーボール男子日本代表チーム帯同広報がお届けする「男子日本代表広報リポート」が、今年もスタートしました。今年還暦を迎えた島崎圭二広報が、ネーションズリーグ(VNL)から世界選手権まで代表チームに密着。舞台裏や秘話を交えながら、選手情報やトピックをお届けします。
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先週の「女子日本代表広報リポート」に続き、今週から「男子日本代表広報リポート」もスタートします。2週間に1度程度の連載となる予定です。よろしくお願いします!
男子フランス代表を率い、21年東京五輪で金メダルを獲得した名将ロラン・ティリ新監督を迎えた新生男子日本代表。3年後のロサンゼルス五輪で、昨年のパリ五輪では惜しくも届かなかったメダルを獲得するため、始動しました。
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5月12日に合宿開始。まず集められたのは、若手中心の選手たち14人でした。チーム力の底上げを図るため、新戦力になり得る選手の発掘とスキルアップが目的です。昨年の五輪中心メンバーがコンディション調整や休養、ケガの治療のため代表合流が遅れるということもあり、若手選手たちは「今年はチャンス」とモチベーションが高い様子。6対6の試合形式練習でも白熱したラリーを見せています。
代表初招集のアタッカー後藤陸翔選手(24)は「パリ五輪のメンバーが、合流していない。空いた枠を競い合っている。合宿メンバーたちは味方でもあるけど敵でもある複雑な心境」、ミドルブロッカー(MB)西本圭吾選手(26)は「同じポジションの代表MBは、みんな2メートルを超える高身長。自分はそこまで大きくない(189センチ)が、常識を覆したい。ロサンゼルス五輪でコートに立ちメダルを獲得する。そのためには9月の世界選手権まで代表に残るのが絶対条件」と熱い気持ちを話してくれました。
また、ある日の練習前、ティリ監督は若い選手たちへ言葉を送りました。「ここにいる全員が、今年のAチームには入れる訳ではない。だが、全員がロサンゼルス五輪に向かう候補の1人。この期間で個々のレベルが上がれば、代表チームの力もアップする。まだスタートしたばかりだが、一緒にチームを作り五輪のメダルを目指そう!」
そして5月下旬にはパリ五輪のメンバー、宮浦健人選手や大塚達宣選手、大学生の甲斐優斗選手に加え、小川智大選手や富田将馬選手、ラリー・エバデダン選手も合流しました。
五輪のコートで味わった悔しさ。五輪のコートに立てなかった無念。彼らの思いも、この連載で紹介していきたいと思います。
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25年度の男子代表チームの登録メンバー44人。選手1人1人が切磋琢磨(せっさたくま)しスキルを上げることが、3年後のロスのメダル獲得につながるはずです。新生男子日本代表の挑戦が、幕を開けました。
◆島崎圭二(しまざき・けいじ)1965年(昭40)2月7日、埼玉県羽生市生まれ。テレビ制作会社のディレクターとして、TBSスポーツ局で勤務。バレーボール男子日本代表担当として、05年から21年まで取材。東京五輪後は1度バレーボールの現場から離れたものの、恋しさから広報カメラマンとして復帰。
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