エルメスの“オリジナル・バーキン”が競売に　オールブラックの一点物

　サザビーズ（Sotheby’s）が、「エルメス（HERMÈS）」を代表するバッグ「バーキン（BIRKIN）」の原型とされる「オリジナル・バーキン」のオークションを開催すると発表した。パリ・オートクチュールウィーク期間中の7月10日に初めて行われる「ファッション・アイコン」セールの一環として出品される予定。

　バーキンは、1984年にパリとロンドンを結ぶ飛行機の中で女優のジェーン・バーキン（Jane Birkin）と当時エルメスの会長だったジャン＝ルイ・デュマ（Jean-Louis Dumas）が機内で隣り合わせたことがきっかけで、整理整頓が苦手なジェーンのために作られた。現在もバーキンは人気が高く入手困難なバッグとなっており、エルメスのバッグアクセサリーの代表作の一つとして知られている。
　今回出品されるバーキンバッグは、40年前の1985年にエルメスが製作したオールブラックのレザーのプロトタイプ。以降、すべてのバーキンのベースとなっているが、オリジナル・バーキンは幅36cm、奥行き27cm、高さ21cmというサイズ感や、閉じたメタルリング、真鍮の金具、éclair社製のジッパー、取り外し不可のストラップ、小さな底鋲、爪切りホルダーといった、後続モデルには見られない7つの独自要素を備えた一点物となっている。複数媒体によると、初代バーキンがオークションにかけられるのは25年ぶりだという。オリジナル・バッグにはジェーン・ バーキンの署名なども含まれる。6月26日からオンライン限定で入札を受け付けている。オークション開催に伴いニューヨークのサザビーズのギャラリーでは6月12日まで展示を行っており、7月3日から9日までの期間はパリの同社ギャラリーでも披露する。