
妊娠中の大気汚染曝露による影響
6月3日、エモリー大学(アメリカ)の研究チームは、プレスリリースにて、微小粒子状物質(PM2.5)によって有害な妊娠転帰が引き起こると示した。
妊娠中のPM2.5曝露によって母体の代謝経路(細胞内で起こる連鎖的な化学反応)が阻害され、早産リスクが高まるという。なお、研究論文は「Environmental Science & Technology」にて掲載されている。
妊娠中の大気汚染曝露と早産における関係性
これまで、妊娠中の大気汚染曝露と早産における関係性は認められている。とりわけ、妊婦ならびに胎児は大気汚染物質PM2.5に対して非常に脆弱であり、世界中における早産の約10%はPM2.5曝露が原因となる。
そこで今回、研究チームは、アトランタ都市圏の妊婦330人を対象に、妊娠中の大気汚染曝露が妊娠に対して与える影響について検証した。
妊婦より採取した血液サンプルを分子レベルで解析したところ、短期的な大気汚染曝露と早産の増加において関連性が認められた。
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食物中のタンパク質はアミノ酸まで分解されて吸収されるが、PM2.5は、胎児の発育ならびに免疫機能に不可欠であるタンパク質の消化吸収を阻害する。母体のエネルギー代謝やアミノ酸代謝に異常が生じ、タンパク質が不足して早産リスクが高まると示唆される。
(画像はプレスリリースより)
EMORY UNIVERSITY
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