試合後、C・ロナウド(左)と抱擁を交わすマルティネス監督(右) [写真]=Getty Images ポルトガル代表を率いるロベルト・マルティネス監督は、FIFAワールドカップ26欧州予選、そしてその先に待つ本大会でも指揮を執ることが決定的となった。スペインメディア『アス』が8日付で報じている。
UEFAネーションズリーグ(UNL)ファイナルズ2024−25・決勝が8日に行われ、ポルトガル代表は前回王者のスペイン代表と対戦。試合は2度のビハインドを背負いながらも、26分にDFヌーノ・メンデス(パリ・サンジェルマン/フランス)、61分にFWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル/サウジアラビア)がそれぞれ同点ゴールを奪い、延長戦を経てPK戦に突入。先攻のポルトガル代表は5人全員が成功したのに対し、後攻のスペイン代表は4人目のキッカーを務めたFWアルバロ・モラタのキックがGKディオゴ・コスタ(ポルト)に阻まれ、タイムアップ。ポルトガル代表がスペイン代表をPK戦の末に下し、第1回大会以来の優勝を果たした。
同試合のスタンドには、ポルトガル代表の“レジェンド”であるルイス・フィーゴ氏と並んで試合を観戦するジョゼ・モウリーニョ監督の姿があった。かつてチェルシー、インテル、レアル・マドリードなど欧州屈指のメガクラブを率いた“スペシャル・ワン”は、現在スュペル・リグ(トルコ1部リーグ)の強豪フェネルバフチェで指揮を執っているが、今年に入ると、マルティネス監督の“後任”としてポルトガル代表の指揮官に就任する可能性が取り沙汰されていた。
だが、ポルトガル代表がUNLで3大会ぶりの王者に輝いたことで、FPF(ポルトガルサッカー連盟)の意思は明確となったようだ。試合後、FPFのペドロ・プロエンサ会長が取材に応じ、FIFAワールドカップ26欧州予選の戦い、そして勝ち抜いた先にある本大会でも、マルティネス監督がポルトガル代表を率いることを明言した。
「ロベルトとは2028年まで契約を結んでいる。我々はこのサインを尊重しているし、それ以上のことは憶測にすぎない。ロベルトが代表チームで見せている仕事には本当に満足しているんだ。大会期間の中で、このことを公言する必要はなかったと思っている。なぜなら、ロベルト自身も我々の評価を知っているからね。今、我々は大きな喜びと、世界チャンピオンになるという強い願望を持って、ここからはじまるワールドカップに向けた戦いに臨むよ」
また、ポルトガル代表のキャプテンを務めるC・ロナウドも、マルティネス監督への信頼を公言。UNLの優勝後、「この世代の選手たちはトロフィーを勝ち獲るにふさわしい」とチームメイトに対して賛辞の言葉を贈っただけでなく、「とりわけ監督の手腕が素晴らしかったのさ。彼はポルトガル代表を率いるにうってつけの人物さ。僕が仮に招集されなくても、同じことを思うだろう。確かに彼はポルトガル人ではないが、彼はポルトガル語を話せるし、本当に感謝しているよ。このような大会で優勝した以上、僕ら選手だけでなく、監督やコーチ陣も、その功績を称えられるべきだ」と語った。
ポルトガル代表にとって、FIFAワールドカップ26欧州予選は9月からスタート。同代表はグループFに組み込まれており、ハンガリー代表、アイルランド代表、アルメニア代表と対戦する。
【ハイライト動画】ポルトガル代表が“史上初”となるUNL2度目の優勝