「承知しました」という返答を始め、SNSでも度々話題になるビジネスマナー。それに抗うサラリーマンたちをコミカルに描いた漫画「悪徳マナー講師との闘い」がXに投稿されている。
本作は「ヤングチャンピオン」で連載中の『明日クビになりそう』の1篇。実は自身もマナー講習で苦い思いをしたことがあるという作者・サレンダー橋本(@surrender_h)さんに、この漫画の制作について振り返ってもらった。(小池直也)
――Xに投稿した手応えを教えてください。
サレンダー橋本(以下、橋本):みんな、マナー講師への不満が溜まっているのかなと感じました。広く読まれて嬉しい半面、弱いものいじめにならないように気を付けたいです。
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――本作の着想について教えてください。
橋本:新入社員時代のマナー講習で敬語の間違いを指摘され、晒しものにされた時の気恥ずかしさを晴らす目的で書きました。
その後も、仕事で一緒になったマナー講師の方に大事な約束を反故にされたことがあり、「マナーとは」という思いがあったんです。私怨みたいなものですね。
――コミカルな謝罪が連続するエンディングが特に面白かったです。こういったギャグセンスはどこから?
橋本:小さい頃から読んでいた、あだち充さんの漫画や『ドカベン』(水島新司)からでしょうか。野球は今でも好きでデーブ大久保さんや高木豊さんのyoutubeを見ています。
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個人的には中日ドラゴンズを応援していますが、あまりに厳しい状況が続いており、嫌な気分になるので試合はあまり見ていません。先日もヤクルト戦で川越のホームランがファールと誤審されましたが、一体何なのでしょうか..…。
――ご自身も会社員を兼業されているそうですが、実体験が『明日クビになりそう』に反映されているのでしょうか。
橋本:多少あります。まず会社での違和感や嫌な思い出を担当編集に伝え、秋田書店の状況とすり合わせて一致すれば「あるある」で通るだろう、という感じです。なのでかなり偏っている可能性もあります。
――こういったビジネスマナーについて、ご自身はどう思われますか。
橋本:あまり気にしませんが、知らないと思われるのも癪なので、適当に合わせるところは合わせます。
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ただビジネスマナーのくだらなさをテーマにした話自体は出尽くしていて、それ自体が市民権を得ている感じもあるので、あまり興味がありません。
――キャラデザインや作画でこだわっていることは何でしょう?
橋本:手のシワや爪、服のシワの書き込みでしょうか。これは青木雄二先生へのリスペクトです。
――漫画家との両立は大変そうですが、いつ漫画を描いているのですか。
橋本:だいたい仕事から帰った後、マクドナルドに行って描いています。あとは昼休みに図書館で弁当を食べながら描いたり、打ち合わせをしたり。ただ正直スケジュールを守れないことも多く、両立出来ているかというと怪しいです。
特に昨年はアシスタントがデビューしていなくなり、何も回らなくなってパンクしました。読者の方や、担当さんには本当に申し訳ないと思っています。
――今後の展望を最後にお願いします。
橋本:AIの波に乗ってGO!GO!
(文・取材=小池直也)
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