コミュ障は田舎で暮らせる? 日本三大秘境出身の筆者がマジで考えた結論「まず、ゴミの分別はガチで徹底すべし」

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2025年06月15日 06:10  キャリコネニュース

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先日、「都会暮らしで他人とのかかわりがしんどいから田舎の山で暮らしたい」という女性の悩みを紹介する記事を書いた。

僕自身が日本三大秘境の一つ、椎葉村(宮崎県)で育った経験もあって「田舎は思ったほど孤立できないよ」みたいなことを主張したわけだけど、じゃあどこで暮らせばいいのか? と悩む人間嫌いの読者さんもいたかもしれない。

そもそも、田舎よりも都市部の方が、人とのかかわりを持たずに生きていけるものだ。隣人の顔も、家族構成も知らないなんてこと。田舎ではなかなかあり得ないし。

ただ、他人と関わるのが苦手だという人が、みんな都市部に逃げられるわけではない。そこで今回はまず、田舎に住むコミュ障の現状と、他者とのかかわりを持たずに田舎で暮らすための方法を、ちょっとマジで考えてみたい。(文:松本ミゾレ)

「干渉されるのがキツい」田舎にはプライバシーがない!

本題に入る前に断っておくが、この記事で言うところの田舎というのは、いわゆる地方都市とかじゃなく、現在進行形で過疎化が進んでいるような地域を指す。そういった地域では逆に住民の結束が強まりがちで、向こう三軒両隣感覚がコミュニティ全体に行き届いていることが多い。

防犯意識の向上のためには、その方がいい。しかしコミュ障にとっては、そんな環境に身を置くというのはしんどい。悪いことばっかりではないんだろうけどさ。

それこそ、僕の住んでいた地域なんて平成の終わりごろまで家の鍵を掛けないまま外出するのが当たり前だった。それぐらい、安全な地域だったということもあるんだろう。なので近所の人が勝手にあがって、冷蔵庫に差し入れの食べ物を押し込んで、特に書置きもなく帰るなんてことも普通にあった。今は流石に難しくなったようだけど。

ガールズちゃんねるにもこの手の話題が上がることは多い。先日も「田舎に住むコミュ障」というトピックが立っていた。これを引用したい。

「干渉されるのがキツいよね、○○さんのお宅の○○ちゃんはどこどこ大学のなんたらかんたら〜とか。『どこでそういう情報漏れてんの?』っていうことまで」
「成人式に来なかったとか、進学先は○○で今は○○に勤めてるって筒抜けだもんね。面倒くさいなって思うよ」
「田舎にきて自分がコミュ障であることに初めて気がついた。田舎のコミョニケーションって変じゃない? 噂話悪口大好きな人がもてはやされていたり、ヤンキーだけでつるんでたり。ずる賢い損得感情で生きてるような人のほうが馴染めてる。都会では相手にされないような人がなぜ? と思う」

ちょうど都会から田舎に引っ越してコミュ障だと自覚した、なんて人の意見もあった。

田舎のコミュニケーションは噂話、悪口中心で、そういうのが好きな人がもてはやされると書いてある。これは田舎の人にとっては憤慨するような主張かもしれないが、僕のような田舎を出て、都市部でもそれなりに暮らした経験がある人なら理解しやすい主張だ。

実際、田舎って陰湿な人が市議だの村議だのやってて、圧力をかけて他の候補者に嫌がらせをするみたいなことはあるわけだし。そういう人が権力を持ってしまえば、周囲にはコバンザメのような、虎の威を借る狐のような人もまた、大勢付き従うんだよね。

もちろん、純真・純朴な田舎者もいないわけじゃないが、そういう人は地域のコミュニティでの発言力はゼロに近い。ただ敵視もされないが。

都会での生活と比較すると、プライバシーの担保がされにくいのが田舎。なのでプライバシーを守って、ひっそり暮らしたい……というようなコミュ障の人は落ち着かないだろう。

実家暮らしかつ本家筋の人間とかだと家も大きく作りがちで、正月以外にも親戚も頻繁に遊びに来るみたいなことって多いし。

じゃあ田舎のコミュ障は、どう暮らせばいいのか

ではここから、田舎暮らしがしんどいと感じるコミュ障の人のQOLを高めるための提言をしていきたい。大前提として一番大事なのが環境を変えることだろう。たとえば都会に引っ越すとかね。でもこれって現実的じゃないかもしれない。

であれば他の方法を考えるしかないんだけど、たとえばなるべく誰からも認識されない生活を徹底する、というのはどうだろう。

実家暮らしで肩身が狭い思いをするコミュ障さんなら、実家を出て安いアパートで暮らすとか。あとは田舎って人がどんどん死んでいなくなってるから、借家も多い。そういう借家の、なるべく開放的な庭とかがない家に暮らすのがいい。開放的な庭ってそれだけ人を呼び込むので厳禁だ。

一番いいのは、昔商店をやってたような建物で、1階は売り場跡。2階が居住スペースになっているような物件。これなら近隣住人の目を気にする頻度も下がって、実に暮らしやすいぞ!

それと、家族を作らないこと。そもそもコミュ障なので家族は作らんよって声もあるだろうけど、一応言っておくと結婚すれば家族ができて、近隣との人間関係が増強される。子供が出来たらさらにその輪も広がってだるくなる。だから家族は作らず、自分の生活に関与する人を減らすのがいい。

犬を飼うのもダメだ。犬好きな人や、犬が嫌いな人が関与する可能性を高めてしまい、いい意味でも悪い意味でも人間関係が、こちらも増強されかねない。

庭木、花、植木鉢を外から見える範囲に置くのもダメだ。勝手に観察しに敷地に入ったり、お花談議を持ち掛けてくるおばちゃんとかを呼び寄せてしまうだけなので。とにかく住居の外観から人間の生活臭をなるべく消す。これを徹底すれば人も寄り付かなくなる。コミュ障にとっての理想の環境が手に入る。

あとは自宅と家の往復ばかりして、他人が関与する余地をなくすことかな。親戚の集まりにも顔を出さず、友達も作らない。そういう生活を5年もやっていれば、周りも「いない人」という扱いをするようになる。

もちろん陰口をたたかれるようにもなるだろうが、そもそもそんなことを言うような人と仲良くしてもしんどいだけなので、ここは無視の一択で正解。とにかく、いかに他人が話しかけてくる余地をなくすか。これが大事ということだ。

それと最後に、一番大事な話を。もっとも注意すべきは、ゴミの分別を普段から徹底しておくことである。近隣でゴミの分別が甘い世帯が出てきた場合、真っ先に疑われるのがその地域に住むコミュ障である。

いつ疑われてもいいように、自分の出すゴミの分別はガチで徹底しておこう。これをしておくと、いわれなき批判を受けたときに無罪を証明できる。コミュ障には弁護人がつかないので、こういう努力だけは欠かしてはならない。地域に溶け込む必要はないが、地域のルールはしっかり守ろう。

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