７年前の殺人容疑、３１歳男逮捕＝「小さい頃から願望」―自室から頭蓋骨・埼玉県警

　７年前に茨城県の職業不詳宮本果歩さん＝当時（２１）＝が行方不明になる事件があり、埼玉県警は１６日、女性に対する殺人容疑で無職斎藤純容疑者（３１）＝さいたま市大宮区寿能町＝を逮捕した。容疑を認め、「小さい頃から殺人願望を抱いていた。動機は単純な殺意そのもので、他に何の理由はない」などと供述しているという。

　県警によると、同容疑者の自室から二つの頭蓋骨を発見。一つは宮本さんのもので、もう一つは同容疑者がインターネットで購入したものと判明した。他に大腿（だいたい）骨や頸骨（けいこつ）なども見つかっており、県警は身元の特定を急いでいる。

　逮捕容疑は２０１８年１月４日、寿能町のマンション自室内で宮本さんの首を絞めるなどして殺害した疑い。

　県警によると、同容疑者は自室で遺体をのこぎりやナイフなどで解体。「小さい頃から関心を持っており、ある程度の知識を備えていた」などと供述している。

　宮本さんは１８年１月４日に行方が分からなくなり、家族が茨城県警に行方不明届を提出。同日、宮本さんが電車でＪＲ土浦駅から大宮駅まで移動し、同容疑者と接触したことが判明した。自殺をほのめかしていたという。２人は１７年１１月上旬にＳＮＳを通じて知り合い、同容疑者は宮本さんに置き手紙を書かせるなどしていたという。

　同容疑者は２４年８月にさいたま市大宮区内で通行中の女性からスマートフォンを盗んだ窃盗容疑で今年５月、埼玉県警に逮捕され、自室の家宅捜索で宮本さんの頭蓋骨が見つかった。

　宮本さんの家族は県警を通じ、「信じられない、信じたくない気持ち」などとするコメントを出した。「周りの人の気持ちを思いやる優しい気持ちを持っている子でした。私たちにとってかけがえのない娘です」とつづった。