さいたま市の自宅マンションで2018年1月ごろ、交流サイト(SNS)で知り合った女性を殺害したとして、埼玉県警は16日、同市大宮区寿能町2、無職、斎藤純容疑者(31)を殺人の疑いで再逮捕した。「合意の上で殺した。小さい頃から殺人願望のようなものを抱いていた。動機は単純な殺意そのもので、他に何の理由もありません」と容疑を認めている。
県警によると、斎藤容疑者は大宮区内で歩行者からスマートフォンを盗んだとして5月15日に窃盗容疑で逮捕された。同日、県警が自宅を捜索し、容疑者の部屋で女性の頭蓋骨(ずがいこつ)や足の骨が見つかった。DNA型鑑定で身元を特定したという。
部屋では他にも二つの頭蓋骨が見つかり、うち一つは木製、残る一つは20〜30代の別の女性の人骨とみられるものだった。容疑者は「インターネットで購入した」と供述しており、県警は標本として入手したとみている。頭蓋骨はいずれも棚に飾られていた。
再逮捕容疑は、18年1月4日ごろ、大宮区の自宅マンションで宮本果歩さん(当時21歳)=茨城県在住=の首を絞めるなどして殺害したとしている。「自宅に招いて首を絞めて殺害し、遺体を自宅で解体した」と供述している。県警は、解体に使ったとみられるナイフやのこぎり、多数の工具類も押収した。
斎藤容疑者はこのマンションで両親と同居していた。17年11月上旬、SNSを通じて宮本さんと知り合った。宮本さんは18年1月4日、「住み込みのアルバイトに行く」と書いた手紙を残して外出し、茨城県土浦市のJR土浦駅から大宮駅へ電車で移動。家族は同日、茨城県警牛久署に行方不明届を出していた。斎藤容疑者は宮本さんに対し、居場所が特定されないようにスマホのSIMカードを抜き取るよう指示していた。
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宮本さんの家族は「信じられない、信じたくない気持ちでいっぱいです。まじめで周りの人の気持ちを思いやる優しい子でした。今は、家族で静かに娘を偲(しの)びたいと思います」とのコメントを公表した。
宮本さんの自宅近くに住む女性は「今日のニュースで初めて(行方不明だったという)状況を知った。(宮本さんが)中学生ぐらいの頃、元気に学校に行く様子を見ていた。何とも言えない気持ち」と話した。【板鼻歳也、田原拓郎、鈴木美穂】
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