会社員の男性です。65歳から10歳年下の専業主婦の妻の加給年金を受け取りますが、年金を繰下げ受給すると有利になる?

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2025年06月19日 08:10  All About

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。今回は、加給年金を受け取れる場合、年金を繰下げ受給したほうが有利になるのかについてです。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。

今回は、加給年金を受け取れる場合、年金を繰下げ受給したほうが有利になるのかについてです。

Q:会社員の男性です。65歳から10歳年下の専業主婦の妻の加給年金を受け取りますが、年金を繰下げ受給すると有利になる?

「会社員の男性です。65歳になったら10歳年下の専業主婦の妻の加給年金を受け取りますが、年金を繰下げ受給すると有利になりますか?」(58歳)

A:配偶者加給年金額を受け取れる場合、年金の繰下げ受給は必ずしも有利にはなりません

厚生年金の被保険者期間が20年以上ある人が、65歳に到達した時点で、65歳未満の配偶者(前年の収入が年収850万円(または所得655万5000円)未満、生計を一にしている等の要件を満たしている)がいる場合には、配偶者加給年金額が支給されます(配偶者が20年以上の厚生年金加入期間のある老齢厚生年金や障害年金を受給している場合を除く)。

加給年金額は、65歳以降に受け取る老齢厚生年金に上乗せされるものです。老齢厚生年金を繰り下げすると、老齢厚生年金は受け取っていないので、配偶者加給年金額は支給されません。

繰下げ受給をすると、年金受給額は繰下げ月数×0.7%増額されますが、繰下げ期間は配偶者加給年金を受け取れないので、年金の繰下げ受給は有利になるとは限りません。年金事務所に相談し65歳から受け取った場合と繰り下げした場合の受給額を比較してから決めるといいでしょう。令和7年度の配偶者加給年金額は41万5900円(特別加算額を含む)になります。

繰下げ受給は、老齢基礎年金、老齢厚生年金のどちらか一方だけを繰り下げすることができます。老齢基礎年金のみ繰り下げすると、配偶者加給年金額は受け取れます。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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