メイショウシンタケ(c)netkeiba 6月22日(日)に阪神競馬場で行われるしらさぎステークス(3歳上・GIII・芝1600m)。サマーマイルシリーズの第1戦は米子Sから名前を変え、今年から重賞へと格上げされた。二冠牝馬チェルヴィニアをはじめ、良血馬シヴァース、4つ目のタイトル狙うレーベンスティールなど好メンバーが集結する。本稿では同レースの開催にあたり、歴代勝ち時計をランキング形式で紹介。今回は阪神外回りが完成した07年以降、阪神競馬場で米子Sとして行われた計16レースを対象とする。
■5位タイ 1分32秒7 2007年 トウショウカレッジ
同年5月の洛陽Sを勝ってOP入りを果たし、昇級初戦のエプソムCでも5着とまずまず。米子Sは上位3頭からやや離れた4番人気で出走した。スタートを切るといつも通りにスッと控え、後方寄りの10番手あたりに位置。インセンティブガイが刻むペースは半マイル46.5秒と平均ペースで、直線は横に広がっての追い比べに発展した。トウショウカレッジは馬群の大外を選び、鞍上がけん命の叱咤で前を追うと、逃げ馬とまったく並ぶようにゴールを通過。結果はわずかにハナ差だけ先着し、通算6勝目を飾った。
■5位タイ 1分32秒7 2020年 スマイルカナ
新馬勝ちのあと赤松賞7着を挟み、ひいらぎ賞、フェアリーSと連勝して初タイトルを獲得。チューリップ賞は7着に終わったが、桜花賞で3着と世代屈指の快速ぶりを見せた。オークスは距離適性の差もあり16着だったが、米子Sで得意のマイルに距離短縮。スタート後は3番手付近にいたが、残り半マイルほどで早くも先頭を奪うと、直線に入っても勢いは衰えず。ラセット、ミッキーブリランテなどが後方からするどく追い込んできたが、さらに突き放して1馬身半差の快勝。50kgの斤量も生かして強気に押し切った。
■4位 1分32秒6 2009年 クラウンプリンセス
4歳秋から1000万下、1600万下を連勝して古馬OP入り。昇級後は牝馬重賞に3戦連続で挑んだが、10着、7着、13着と振るわず、米子Sには7番人気の単勝21.1倍で出走した。スタート直後は各馬が様子をうかがいながら先行争い。外からマイネルレーニアが一気にハナを奪い隊列が決まると、クラウンプリンセスは5、6番手の外目に付けた。直線でも逃げたマイネルレーニアがしぶとく食い下がり、クラウンプリンセスも脚を伸ばすが、なかなか抜きされず。それでもゴール前でグイっと前に出て、オープン特別初勝利となった。
■2位タイ 1分31秒9 2017年 ブラックムーン
デビュー戦からマイルを中心に安定した成績を残し、16年9月の西宮Sを勝利。昇級初戦の富士Sは6着に敗れたものの、続くキャピタルSでオープン初白星を飾った。その後、京都金杯9着、東京新聞杯8着を挟んで米子Sに出走。相手関係から1番人気に支持されたが、行き脚が付かず、9頭立ての最後方からとなる。そのまま直線残り300m地点でもシンガリにいたが、鞍上が満を持して仕掛けると豪脚を披露。上がり最速32.4秒の決め手で鮮やかな追い込みを決め、後続に半馬身差を付けて人気に応えてみせた。
■2位タイ 1分31秒9 2018年 ベステンダンク
芝1400m、芝1600mでコンスタントに勝ち星を重ねたが、OP昇級後はひと息。18年春には障害転向し2戦したが、4着、4着に敗れてふたたび平地競走へ。前年の米子Sでも8着と見せ場が少なかったこともあり、9番人気で単勝31.3倍と伏兵の一角として出走。ところが、デビュー29戦目にして初めてハナに立つ競馬を見せると、直線では脚が鈍るどころかむしろ突き放していき、後続に5馬身差を付ける圧勝劇を見せた。その後は20年マイラーズCで2着に入るなど、先行力を武器にマイル路線でたびたび波乱を呼んだ。
■1位 1分31秒7 2023年 メイショウシンタケ
前走の六甲Sが9着と見せ場にとぼしく、単勝93.1倍とまったく人気がない中でレースを迎えた。スタートで出遅れ後方からの競馬になったが、ラチ沿いをいきっぷりよく追い上げて先行集団との差を詰め、直線入口では馬群に取り付く。各馬のあいだをさばいて脚を伸ばすと、ラインベックやウイングレイテストなどを勢いよくとらえて先頭に立ち、最後は1.1/4馬身差を付けて快勝。単勝1倍台のジャスティンスカイは後方に敗れ、2着に7番人気ラインベック、3着に6番人気グレイイングリーンが入り、3連単は122万を超えた。