46年ぶりにレコードを塗り替えたカイショー(撮影:山中博喜) 先週開幕した函館競馬ではレコード決着が頻発した。中でも14日(土)の5Rで行われた芝1000m戦ではカイショーが56.4秒で駆け抜け、79年8月12日にハギノトップレディがマークした2歳コースレコードの57.2秒を46年ぶりに更新。JRAにはこれより古くに記録されたレコードタイムも存在するが、中山ダ1000mや京都芝1100mなど近年使われていない距離設定のため、“もっとも古い記録”が更新されたともいえる。では、地方競馬を含めて現在施行されている距離のうち、日本でもっとも古いレコードタイムはどれなのか。
JRA、NARのホームページによれば、答えは1975年6月26日に川崎ダ2000mの報知オールスターCで記録された2分4秒8。歴史に名を刻むマルイチダイオーは船橋所属として活躍し、地方競馬で初の賞金1億円馬として名を馳せた。75年はまさに全盛期で、同レースのほか、開設記念(現・川崎記念)やダイオライト記念、金盃や大井記念などを制している。
現在も川崎ダ2000mは頻繁に使われているが、重賞競走は行われていない。今年の中でもっとも速かったのは、4月7日の準重賞スプリングヒロインズCでローリエフレイバーが記録した2分12秒9なので、マルイチダイオーとのタイム差は「約8秒」もある。今後もアンタッチャブルレコードとして君臨し続けるのだろうか。
中央競馬を含め国内記録でもっとも古いのは、66年1月9日に京都芝1100mでキタカミがマークした1分7秒5。だが、同距離は近年まったく使用されておらず、netkeibaのデータベースを調べて出てくるのは60年代後半のもの。近10年で施行実績がある距離設定に限ると、83年1月6日に中山ダ1800mでキヨヒダカが記録した1分48秒5が最古。22年9月24日にはプリーチトヤーンが1勝クラスを1分49秒2で走り、あと0.7秒差までせまった。馬場や展開次第では、いつか上回るシーンもありそうだが果たして。