画像はイメージです(以下同) アウトドア欲が湧いてくる季節になりました。そんな中で気になるのは、最近SNSやニュースでもよく目にする「住宅地でのバーベキュー」問題。
住んでいるエリアやお庭の広さ、時間帯や声のボリュームなど条件によっても意見が異なるでしょう。今回はご隣人のバーベキュー時の周りへの配慮のなさをきっかけに、ストレスを感じたというエピソードを紹介します。
神奈川県在住のあやさん(仮名・37歳)は、専業主婦。幼稚園生、小学生の子ども3人を育てるお母さんです。
夫は多忙で休みが少ないため、今年のゴールデンウィークもワンオペだったんだそう。お昼頃、子どもを昼寝させようとしたタイミングで何やら外から音楽が聞こえてきたんだとか……。
◆嫌な予感が的中。続々と集まってくる友人たちを見てため息
「我が家は家を購入して5年ほどになりますが、3年前に隣に越してきた30代夫婦(子なし)はゴールデンウィークになると家の前で10人以上の友人を招き、バーベキューをしながら音楽をかけて大騒ぎするんです。毎年ゴールデンウィークはこのような感じなので、正直『またか……』と思いました」
そう語ってくれたあやさんは去年の今頃、軽く騒音について注意をしたところ、隣人とその友人たちから大声で怒鳴られてしまい、小さな子どもも一緒だったことでとても嫌な経験をしたそうです。
隣人だから大きなトラブルになることは避けたいという気持ちも大きいと話してくれました。
「私が住んでいる住宅地は、道路を挟む形で向かいにもズラッと戸建てが並んでいるのですが、周りのご近所さんはだいたいゴールデンウィークは旅行へ出かけるため、家にいるのは我が家くらいなんです。隣人のドンチャン騒ぎは毎年のことなのでゴールデンウィークは私たちも出かけてしまえばストレスもないのですが、実家も遠方で子どもも小さいので、ゴールデンウィークはどうしても家で過ごすことが多くなってしまいます。
この辺りは建売住宅なのでどこのお宅も敷地の広さは約40坪程度で、庭というよりも駐車スペースがそれぞれ1台分ほどしかありません。『こんな狭いスペースでわざわざ騒がなくてもいいのに』とその光景を見るたびに思ってしまうんです」
次々に友人が集まっている光景を窓から見ていて、「また始まるのか……」とため息が出てしまったというあやさん。隣人の周りへの配慮はどの程度なのでしょうか。
◆迷惑行為をコンプリート
「周りのお宅は外出しているので、私たちが我慢すれば良いのかもしれませんが、隣人宅に招かれた人たちはそのあたりに車を路駐し、クラブミュージックを大音量でかけて騒ぐんです。3歳の息子のお昼寝の時間になっても『うるさくて眠れない』と息子に泣かれてしまい、お昼寝ができませんでした。
『子どもの有無で感覚が違うのは仕方ないか、まだ昼間だし!』と思い家の中で遊んでいると、酔っぱらった男女が大声で歌をうたっているのが聞こえてきたんです。我が家のリビングと隣人宅の駐車スペースはかなり近距離にあるため、バーベキューの煙もモクモクと上がってきて、洗濯物を急いで取り込む始末でした。正直、ひとこと言ってくれれば感じ方も違うのにと思うんですけどね」
強く注意する勇気もなく、モヤモヤがどんどん溜まっていったといいます。
「耐え切れなくなったため、息子たちを連れて夕方までドライブに行きました。近所のイオンで夕飯を済ませ、18時頃家に戻ると、我が家の駐車場前に車が停まっていました。『すいません、車停めたいんですけど……』と伝えると、隣人が『おーい! 車戻ってきちゃたよ、車動かして!』と友人に叫び、とても不快な思いをしました。そもそもここは我が家の駐車場なのに、あまりの配慮のなさにイライラしました」
あやさんは、そろそろお開きにしてくれる時間だろうと思って帰宅したそうですが、相変わらず音楽をかけてバーベキューを楽しむ様子を目の当たりにして、ガックリ。仕事中の夫に電話してこのことを報告しました。
◆注意に聞く耳をもたず、警察に通報
「21時頃、夫が仕事から帰ってきました。夫は『隣の人、まだ騒いでるわ。注意してくるね』と外に出ていきました。『去年も静かにしてほしいと伝えたと思うんですけど、もう少し近隣に配慮していただけないでしょうか』と冷静に注意をしていたのですが、『あー、はいはい』と適当にあしらう態度で、聞く耳を持たない様子でした。
普段20時には就寝する子どもたちですが、『うるさくて眠れない』と何度も起きてきて、外を見ると打ち上げ花火をしていることにとても驚きました。その後、見かねた夫が警察を呼んでくれました」
たった車1台のスペースで10人以上でBBQや打ち上げ花火など、あまりの常識のなさに呆れっぱなしのあやさん。もう警察に頼るしかないと考え、思い切って通報しました。
「数分で警察が到着し、隣人は21時半頃やっと解散したようでしたが、あとから越してきた隣人がここまで常識のない方だったこと、本当に私たちは不運だなと思います。警察の方にも毎年このような感じだと伝え注意をしてもらったのですが、酒が入っているのもあってか、警察の方に対しての暴言などもひどく、来年も同じだったらどうしようと今から頭を悩ませています」
近隣住民は選べないので、このような人が住んでいるだけでとても不快ですよね。煙が出ない方法を考える、音楽はかけない、常識的な時間帯におこなうなどの配慮があればバーベキューへの意見も変わってくるのではないでしょうか。来年はどこかのバーベキュー場に行ってくれることを願います。
<取材・文/鈴木風香>
【鈴木風香】
フリーライター・記者。ファッション・美容の専門学校を卒業後、アパレル企業にて勤務。息子2人の出産を経てライターとして活動を開始。ママ目線での情報をお届け。Instagram:@yuyz.mama