安全運転管理者を不選任容疑＝廃品回収会社社長書類送検―警視庁

　首都高速で４月、男児（２）が死亡する事故があり、警視庁交通捜査課は２４日、安全運転管理者を選任しなかったとして、道交法違反（安全運転管理者不選任）容疑で、事故を起こしたトラック運転手の勤務先で、廃品回収会社「ゴン」（埼玉県戸田市）社長の男（３８）＝東京都足立区＝と、法人としての同社を書類送検した。

　容疑を認め、「安全管理に対する甘い認識が事故の背景にある」と話している。同課は起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。

　事故は４月１９日、東京都板橋区の首都高池袋線で発生した。渋滞で減速する乗用車にトラックが追突し、男児が死亡、５人が重軽傷を負った。トラックの運転手仲本大河被告（２８）＝過失運転致死傷罪で起訴＝は事故直前にスマートフォンを操作していたとされる。

　同法は、５台以上の車両を所有する事業所などに安全運転管理者の選任を義務付けている。

　同課によると、同社には同管理者がおらず、点呼や安全運転に関する指導もほとんどしていなかった。社長は「事故は起きないと安易に考えていた」と話している。