アーティスティックスイミング(AS)日本代表デュエットで、五輪代表が再びペアを組む。
24日、都内で世界選手権(7月18〜25日、シンガポール)に向けた練習を公開。デュエットのテクニカルルーティン(TR)で比嘉もえ(17=井村ク)と佐藤友花(23=ジョイフルアスレティックク)が演技を披露した。2人は24年パリ五輪でも日本代表としてデュエットに出場していた。
新体制となった今季は比嘉と藤井萌夏(20=ザ・クラブピア88)が組み、2月のW杯パリ大会で銀メダルをつかんだ。一方、6月のW杯スーパーファイナルは比嘉、佐藤組で銀メダル。4月のW杯エジプト大会後にペアの変更を決めたという宮川美哉ヘッドコーチ(HC、50)は「そのまま世界選手権に持っていって戦えるかを考えました。技術の差があった。あと1〜2年あるなら、もう少し長いスパンで見られましたが、世界選手権まで時間がない中で、全種目に出て、どこかの(メダルへの)チャンスを狙わないといけない。戦うという意味で変更しました」と理由を説明した。
パリ五輪後の新体制ではデュエットTRで比嘉と藤井、フリールーティン(FR)で佐藤と小林唄(22=長野ク)が組み、多様な可能性を探ってきた。宮川HCは「違うペアで組んだからこそ、見えたこともある。比嘉さんと藤井さんのいいところはアーティスティックの表現という意味で、2人のニュアンスがすごく似ている。今回(テーマ=アンドロイド)ロボットから最後に人間に変わる表情は、2人が抜群でした」と思い返し、技術力の高さが魅力的な比嘉、佐藤組に対しては「伸びやかさや高さがあるのは比嘉で、力強さやスピード感、迫力は佐藤が持っている。お互いのいいところに擦り合わせたい」と伸びしろを口にした。
比嘉はエースとしてチーム、デュエットTRに加え、ソロでも出場を予定する。大阪・四天王寺高の3年生は「これまでW杯4大会に出場させていただいて、たくさん得たもの、感じたことを生かして、自分たちの今までやってきたことを信じて、発揮して、メダルを獲得できるように頑張ります」と誓いを立てた。
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チームでは主将としてけん引し、デュエットのTRで比嘉と、FRで小林と演技する佐藤は「ロシアが出てくると思いますが、中国もこの前生で見て、そこの2カ国にはほど遠い。大事なのはスペインと、どのように争うか。スーパーファイナルでは(中国に次ぐ2位だった)チームフリーで、やっとスペインより上位になれた。スペインにはできないぐらいの技を正確にこなすのが私たちの戦い方。そこを強みとして、生かしていきたいです」と大舞台を見据えた。【松本航】
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