推しはいる、でも「推し活の内容までは話さない」が4割! その理由とは

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2025年06月25日 11:01  マイナビニュース

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ブックリスタが運営する「推し活研究部(おしけん!)」(以下文中「おしけん!」)は2025年6月23日、自分の推しを明かすかについての調査を行った結果を発表した。同調査は2025年5月1日 ~ 5月21日、推し活をしている10代~60代のユーザー571人を対象にインターネットで実施した。


まずは推し活ユーザー571人を対象に、推しの対象のジャンル、もしくは自身が何のオタクであるかを調査した。


その他:野球選手、ダンサー、プロスポーツ選手団、プロレスラーなど



今回の調査では、アニメ(54.5%)、ゲーム(50.1%)、マンガ(39.1%)といった「二次元系コンテンツ」が、推し活の主要ジャンルとして上位を占める結果となった。



推しや推しの対象は何か、オタクであることがバレた経験について紹介する。



・推しは『ハイキュー!!』の研磨!! 遠足でバックに付けてた研磨のキーホルダーを同じクラスの子が見つけて同担なのがわかった!!(10代女性)



・推しは爆豪勝己、スマホケースに入れてるモチーフのステッカーに気づいた子と仲良くなった(10代女性)



・学生時代、カバンにつけていたゆっくり霊夢のキーホルダーを見て話しかけてくれた子がいて、すぐ仲良くなったし一生の友達(30代女性)



続いて、VTuber(32.4%)やゲーム配信者(22.1%)、歌い手(21.7%)など、動画・配信系コンテンツの人気も目立っている。リアルタイムでの交流感や親しみやすさが支持の理由に挙げられている。



・推しは「Crazy Raccoon」のMondoさん。スマホの裏に推しのイラストを挟んでいるので、そのイラストについて尋ねられて話した(20代女性)



・推しは星導ショウさんです。スマホの裏にチェキ挟んでたら入学式で6人ぐらいに話しかけられてそれきっかけで友達ができた(10代女性)



・推しは「すとぷり」のころんくん。学校の先生がなんでも話を聞いてくれるから推しのライブのことを話していたらみんなにも聞かれていてクラスみんなにバレちゃった!(10代女性)



また、声優(20.0%)やYouTuber(20.5%)、芸能人(14.4%)といった実在の人物を対象とした推しも多く支持されていた。



・推しは声優の斉藤壮馬さん。好きなアニメやゲームのキャラがほとんど斉藤壮馬さんなため、言っていたらばれた(10代女性)



・推しはラウールです。LINE交換した際にアイコンをラウちゃんにしてたりするのですぐばれます(10代女性)



・「BE:FIRST」です。人に対する接し方や人生におけるマインドを教えてくれた師匠たちです。だから堂々と公言します(20代女性)



一方できょうだいや同級生といった身近な人や動物など、推しの対象は幅広く、誰でも推しになりうることがうかがえる調査結果となった。



推しがいることを公言している人を対象に、実際にどこまで推し活の内容を共有しているのかを調査した(全体のうち512人が回答)。



その結果、



・推しの存在も推し活の内容も話している人:59.0%



・推しの存在は話すが、推し活の内容までは話さない人:41.0%



と、4割以上の人が推し活の内容までは話さない派であることが分かった。


さらに、「実際の人間関係において、オタクであることをどこまでオープンにするか?(=オタクをバラすか)」についても調査。以下のようにグラデーションで選択肢を設定し、最も近いと感じるものを選んでもらった。

・誰にでも話せる



・特に隠しているつもりはないので自然とバレる



・少し話して相手も同類っぽかったら話す



・そこそこ仲良くなってから話す



・本当に仲の良い人にだけ話す



・親友にしか話さない



・誰にも話さない



こちらの調査は、以下の結果になった。



・比較的オープン層(「誰にでも言える」~「少し話して相手も同類っぽかったら話す」):66.8%



・ある程度の関係性を必要とする層(「そこそこ仲良くなってから話す」~「親友にしか話さない」): 30.0%



・「誰にも言わない」層: 3.2%


推しがいることは比較的オープンにできても、どんな推し活をしているかまで話すかどうかは人それぞれ。話す内容やタイミングには、相手との距離感や関係性が大きく影響していることがうかがえる。



先の調査では、自身の推しがいることやオタクであることを比較的オープンに話せると回答した人が過半数を占めた。では、実際に明かす派と隠す派の人たちは、どのような理由でその選択をしているのだろうか。



それぞれのコメントから、推しやオタクであることを語る背景にある気持ちが見えてきた。



自分の推しやオタクであることを明かす派は以下の通り。



・もっと私の推しをみんなに広めたいから(10代女性)



・隠さなくてもいいし隠した方がめんどくさいときがある(10代女性)



・明かした方が話題が増えるし、友達も自分の推しの配信を見るようになったことがある(30代女性)



自分の推しやオタクであることを隠す派は以下の通り。



・推しがバレるとからかわれるから明かさない(10代女性)



・からかわれるから隠してます。実際に、姉にバレてから推しをバカにすることを言われたり、私が嫌がること(推しの炎上など)を嬉しそうに話してくるのでトラウマです(10代女性)



・同担拒否で、できるだけ推しのことを知ってほしくないから!(20代女性)



推しを明かすかどうかは、単にオープンかクローズドかという二択ではない。誰になら話せるか、話してもよい空気感があるか、あるいは過去に何かあったかなど、さまざまな要因が影響していることが、コメントからもうかがえた。



なかでも、「推しをからかわれたくない」「バカにされたくない」といった理由は、特に10代を中心に多く挙がっていた声。一方で、推し活を通じて新しい友達をつくって盛り上がる人もいれば、「同担拒否(同じ推しを応援している他のファンを拒絶したり苦手意識を持つこと)」のためにリアルの人間関係の中で他者との関わりを避けたいと感じる人もいた。推しを語ることが、人とのつながりを生むこともあれば、慎重さを生むこともあるという現実が見えてくる。



とはいえ、全体的には「隠す必要がない」「自然に話している」といった声も多く、現代は推しについて語りやすい時代であることも感じさせられる。



推しを語るという行為には、その人自身の価値観や人間関係、さらにはその時代の空気までもがにじみ出る。そんなことを改めて実感する調査結果となった。(花音)

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