富士石油、４億円超返納＝原油加工品巡り不適切還付―東京国税局

　東京国税局が石油精製大手の富士石油（東京都品川区）に対し、不適切な税金還付があったと指摘したことが２５日、関係者への取材で分かった。指摘を受け、同社は約４億５８００万円を返納した。

　原油を国内で精製し、プラスチックなどの原料となる「ナフサ」と呼ばれる加工品を製造すると、原油の輸入時に納めた石油石炭税が全額還付される。

　還付対象は国内で製造され、一定の要件に沿ったナフサに限られ、国外で製造された場合は対象外となる。関係者によると、同社が２０２２〜２３年に「国産」として申請した中に外国産が混入していたという。

　富士石油は「当社としては混入したという認識はなかったが、国税局の指導に従い、還付金を返納した」とコメントした。