吉野家 初の麺メニュー「牛玉スタミナまぜそば」税抜き698円、社長に聞いた価格の裏側【Nスタ解説】

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2025年06月25日 21:05  TBS NEWS DIG

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お値段から世の中の動きを読み解いていくコーナー「きょうのお値段」。今回は、きょう発表された吉野家として初の麺メニュー「698円(税抜き)」。一体どんな麺のメニューなのでしょうか?

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125年の歴史で初めて 吉野家の新メニューは“まぜそば”

吉野家125年の歴史で初めてとなる麺のメニュー。その商品が…

吉野家 成瀬哲也 代表取締役社長(6月25日午前10時すぎ)
「牛玉スタミナまぜそばでございます。8月までの販売を予定をしており、この期間販売数200万食を目標としています」

具材に、吉野家のこれまでのノウハウがたっぷり詰まったのが「牛玉スタミナまぜそば(税込み767円)」なんです。

メインのお肉は、牛丼の吉野家「秘伝のタレ」で煮込んだものを使用しています。

そこに、夏にぴったりなスタミナ満点の「ニンニクだれ」を加えて、鰯などを使った「魚粉ベースの香味つゆ」と絡めていきます。

実際に、出水キャスターが食べてみました。

出水麻衣キャスター:
「インパクトのある味ですね。麺がつるつるしていて、するするっと入っていきます。味もしっかり濃くて、くせになる味です」

吉野家といえば、「うまい、やすい、はやい」がキャッチコピーですが、まぜそばの提供だと時間がかかるのではないかと思いまして、成瀬社長に聞いてみました。

吉野家 成瀬哲也 代表取締役社長
「麺はできた状態でお店の方に入ってきます。お店でいったん軽く氷水で締めるというオペレーションにして、盛り付けるというところをコンセプトにしています」

麺商品のターゲットは「女性・ファミリー・インバウンド」

井上貴博キャスター:
牛肉の味もあるし、魚粉ベースでもあるんですか。

出水キャスター:
そうなんです。私も驚きました。具材の牛肉とお魚のダシがギュッと濃縮された魚粉ベースのタレと混ぜ合わせる。さらに、ニンニクたっぷりのタレを、お好みの量だけ入れて、全部混ぜ合わせると…あら不思議。食べたことがない。本当に新メニューといった感じでした。

また、麺が太麺ではなく、冷やし中華のようなツルツルっとした、のどごしの良い麺になっています。この時期は外が暑いです。(新メニューは)温かくないので、スルスルっとおなかに収まっていく感じがしました。

他にも「キムチ」や「とろろ」などのトッピングもおすすめだということです。

慶應義塾大学教授・教育経済学者 中室牧子さん:
吉野家は、たまに食べたくなる中毒性のある味というか…。その中毒性のある感じが(新メニューには)引き継がれているなと思いました。1回食べたら、また食べたくなるのではないかな、という味が想像ができますね。

出水キャスター:
今まで吉野家といえば、30代の男性が主なターゲットでした。しかし、最近では女性の割合も増えているということです。

「吉野家 クッキング&コンフォート」という店舗の中は、U字型の座席ではなく、ファミリーで座れるところや、少し緑(植物)などもあります。ゆったりとした食事空間を提供することで女性・ファミリーの利用が増えているということなんです。

さらに、「まぜそば」という新しいメニューを投入することで、女性・ファミリーだけでなく、インバウンドという「新たな客層の獲得」を目指していくということです。

ラーメン業界を意識しての価格設定 海外店舗も視野に?

出水キャスター:
牛丼の並は498円ですから、そこから新メニューは200円ほどアップした税込767円という金額です。この価格にした裏側も、成瀬社長に直接、聞いてきました。

吉野家 成瀬哲也 代表取締役社長によると、「世の中ではラーメン1杯『1000円の壁』と言われているが(吉野家のまぜそばは)税抜き価格600円台。1000円を超えて生業にしている人たちに負けない価格設定に」とのこと。

ラーメン業界を、ある種意識しての価格設定になっているということです。

そして、他にもこういった戦略があるようです。

吉野家 成瀬哲也 代表取締役社長は「小麦はコメと同等以上の消費をする食材。近年増加しているインバウンドの方々にも、大変ご興味をもってもらっている」とも話しています。

最近、インバウンドの方が増えています。こういった方々は、普段から麺の方を食べていて、慣れ親しんでいますので、大変興味を持ってもらっているということです。

フードアナリストの重盛高雄さんによりますと、「外国人観光客に日本でまぜそばの魅力を知ってもらい、将来的には海外店舗でも提供していくきっかけにしたいのでは」と分析していました。

慶應義塾大学教授・教育経済学者 中室牧子さん:
私もアメリカで暮らしていたことがあるのですが、ラーメンや蕎麦みたいに、つゆものから啜るというのが、外国人は少し苦手という人が多いんです。でも、(新メニューは)パスタっぽい見た目でもあるし、外国人に受け入れられやすいかもしれないですね。

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<プロフィール>
中室牧子さん
慶應義塾大学教授 教育経済学者
教育をデータで分析
著書「科学的根拠で子育て」

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このニュースに関するつぶやき

  • 吉野家は贔屓にしてるし、麺類も好きだけど「まぜそば」は好きじゃない。大量の出汁つゆの管理がコストを圧迫するとの判断も一部あると思うが。
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