フジHD総会、4時間半=株主が議長不信任動議

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2025年06月25日 22:01  時事通信社

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時事通信社

フジ・メディア・ホールディングスの社旗
 フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)が25日に開いた株主総会は、時に怒号が飛び交い、終了まで4時間半に及んだ。焦点だった取締役選任案は開会時点で既に会社側の勝利が見えていたが、議事進行を差配する議長の不信任動議も提出され、会場に出向いた株主の不満の大きさがうかがえた。

 「昨日までの議決権行使などから投票は不要と判明したので、採決は拍手で行います」。議長の金光修社長は総会冒頭、深々と頭を下げて一連の問題について謝罪した後、こう切り出した。事実上の勝利宣言だった。

 フジHDと「物言う株主」の米ファンドが合わせて23人の取締役候補を擁立。会社側が他の大株主や機関投資家などの支持を事前に取り付け、出席した株主の賛否は数えるまでもなかった。

 途中で退席する株主も相次いだ。男性株主の一人は、取締役選任案について「総入れ替えしないと体質は変わらないはずだ」と、あきれ顔で話した。20年ほど前からフジ株を保有しているという男性は「面白くないから帰る。経営陣の説明が足りず、がっかりした」と憤った。

 20年前にフジ支配を狙ってニッポン放送株の買収を目指した実業家の堀江貴文氏も、2時間半で席を立った。会場の外で記者の取材に応じると、社長昇格が内定していた清水賢治氏について「めちゃくちゃちゃんとした人だった」と納得した表情を浮かべた。

 一方、ファンド側候補の北尾吉孝SBIホールディングス会長兼社長が選任されると期待していた女性株主は終了後、「残念ながらダメだった」と肩を落として会場を後にした。 
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