神戸質店事件の再審請求申し立て後に記者会見する戸谷嘉秀弁護士(右から2人目)ら=26日午後、大阪市北区 神戸市中央区で2005年、質店主=当時(66)=が殺害され現金約1万円が奪われた強盗殺人事件で無期懲役が確定した緒方秀彦受刑者(66)が26日、大阪高裁に再審請求を申し立てた。
弁護団は、緒方受刑者が質店から出てくるのを見たとする目撃証言について、事件発生から2年近くが経過した時点のもので信用性は低いとする検証結果など2点を新証拠として提出した。
緒方受刑者は07年に逮捕され、「店に入ったが殺していない」などと一貫して無罪を主張。現場には緒方受刑者の指紋や足跡があり、目撃証言の信用性などが争点となった。一審神戸地裁は無罪だったが、大阪高裁は目撃証言の信用性などを認め、一審判決を破棄し無期懲役を言い渡した。11年の最高裁による上告棄却決定後に確定し、現在岡山刑務所に服役している。