画像提供:マイナビニュースJR東海は26日、空力解析を活用した超電導リニア車両の形状最適化等で、空力性能のさらなる向上をめざし、スーパーコンピュータ「富岳」を活用した技術開発に取り組むと発表した。
同社は宇宙航空研究開発機構(JAXA)とともに、2004年から超電導リニア車両の空力性能向上に取り組んできた。先頭部についてはAIなど活用した形状最適化を行い、現在、山梨リニア実験線で走行しているL0系改良型試験車の形状にもその成果が反映されているという。
今回、より詳細な空力解析のため、東北大学とともに「富岳」を活用した技術開発を実施。東北大学とJAXAが開発した空力解析ソフト「FFVHC-ACE」を用い、「富岳」上で超電導リニア車両の空力解析を行う。これまで困難だった台車等の複雑な形状も含めた編成全体の解析が可能となり、空力特性をより精緻に把握でき、さらなる走行抵抗の低減等につながるとのこと。
今後は技術開発の知見も生かしながら、引き続きJAXAと形状最適化等の技術開発に取り組む。4月からJAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)の枠組みにも参加しており、JAXAとともに山梨リニア実験線でリブレットフィルムによる走行抵抗低減効果を実証する。(木下健児)