
漫画家のみりこさんは、小さいころから爪を噛む癖に悩まされてきました。そんなある日、「自分の結婚式はきれいな爪で出たい!」という思いで訪れた「深爪矯正ネイルサロン」で、みりこさんが出会ったのは見た目だけでなく心まで変えてくれるネイルの力でした。実体験を描いたコミックエッセイ『深爪矯正で人生変わった話』は、同じような悩みを抱える読者の背中をそっと押してくれます。
小さいころからの爪噛み癖でボロボロの深爪に悩んでいたみりこさんは、今まで何度も爪のメンテナンスをするべきと考えていました。しかし、爪の状態を責められることが怖くて、長い間向き合えずにいました。
そんなみりこさんが訪れた「深爪矯正ネイルサロン」のスタッフは、爪の状態には触れず、にこやかに施術を始めます。「矯正って何をするんだろう」と、不安まじりに見つめるみりこさんの前で、施術はテンポよく進んでいきました。
神…!?ボロボロの爪に訪れた劇的変化
甘皮処理やヤスリかけといった処理のあと、スタッフが謎の物質を塗ると、なんと爪が見事に生成されるではないですか。驚くみりこさんにスタッフは「スカルプで爪を保護しつつ長さを出しました」と一言添えます。仕上げをした後のみりこさんの爪は、劇的なビフォーアフターを遂げていました。
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帰宅後、折に触れて自分の爪を眺めては「かわいすぎ…!?」と感動するみりこさん。驚くことに、爪を噛みたいという気持ちも自然と消えており、長年の爪噛み癖はすっかりなくなっていました。
かわいいネイルで無事に結婚式を迎えたみりこさんは、その後もネイルサロンに通い続け、ネイルライフを満喫中です。そこで、以前の自分からは想像もできなかった生活を手に入れたみりこさんに、詳しく話を聞きました。
葛藤を乗り越えて、ネイルライフを満喫中
ーこの作品を描いたきっかけは何ですか?
深爪矯正に通うと決意したときから「うまくいったら漫画にしよう」と企んでいました。 通う中で、同じ悩みを持つ人が意外と多いことに気づき、やってよかったと実感できたので、誰かの参考になればと思い描きました。
ー小さい頃からの爪を噛む癖に対して、これまで何か対策を試みられたことはありましたか?
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透明マニキュアや我慢で対処しようとしたこともありましたが、ストレス解消として爪をいじるクセがやめられず、何度もぶり返していました。成人式ではつけ爪を試しましたが、うまく貼れず不安定で、長い爪の違和感にも耐えられず、苦い思い出になりました。
深爪矯正では、硬化するジェル(プラスチック)と爪が一体化するような感じなので、爪自体がパワーアップしたような感覚になります。ジェルでカバーした状態で徐々に伸ばしていくため違和感も少なく、硬いので噛もうにも噛めない、いじったところで簡単に取れるものでもありません。「いじろうにもいじれない」という特性が私にはあっていました。
ー結婚式をきっかけに始めたネイルは、今も続けていますか?
はい。取ると逆戻りしそうで不安もありますが、それ以上に「かわいいから」という理由が大きいです。最初は特別だったネイルも、今ではすっかり日常になりました。爪が守られている安心感や、推し色で気分が上がるのも続けている理由です。
ー同じように爪の噛み癖に悩まれている方へ、メッセージをお願いいたします。
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汚いのはわかっているけど、もう何十年もしていて癖になっている。ストレス解消になっているものを簡単にやめられるんだろうか。おしゃれなネイリストのお姉さんに爪を見られたくない。始める前は、いろいろな葛藤がありました。
でも、かわいい爪を見るだけで癒されることを知ってからは、逆に毎月どう可愛くしようかインスタで探すのが楽しみになりました。写真に写った爪に落ち込むこともなくなり、「そのネイルかわいいですね!」の言葉から人との会話が生まれることもあります。いわゆる「QOL(クォリティ・オブ・ライフ)が上がる」ってこういうことなんだろうなと思いました。もし迷っているなら、ぜひ一歩踏み出してみてほしいです!
(海川 まこと/漫画収集家)