キャセイパシフィック航空、7月の訪日予約3割減　「日本で大災害」香港でうわさ拡散

香港を中心に「7月に日本で大災害が起こる」といううわさが広がっていることについて、キャセイパシフィック航空のネルソン・チン北東アジア地区総支配人は、日本路線に予約減少の動きが出ていると明らかにした。

東京で開催中のイベントで取材に応じたチン氏は、「他社も同様の影響を受けている」としたうえで、「7月の日本路線の予約は約30％減少している」と説明。減便などの動きが見られる航空会社もある中、キャセイパシフィック航空は減便せず運航を続けている。

一方、8月以降の予約に大きな影響はなく、チン氏は「（予約減少は）短期的な現象で、すぐに解決するだろう」との認識を示す。グループ全体における今夏の予約率は好調で、特に8月は前年比2桁の成長を見込んでいるという。

[caption id="attachment_342917" align="alignnone" width="900"] ▲ネルソン・チン 北東アジア地区総支配人[/caption]

風説の発端となっているのは、漫画家・たつき諒さんの作品『私が見た未来 完全版』。物語中に「2025年7月5日に日本で大災害が起こる」といった内容が書かれている。特に香港では、有名な風水師が同様の予言をしたこともあり、7月の訪日旅行を控える動きが見られる。日本政府観光局（JNTO）の推計によると、香港からの5月の訪日客は前年同月比で約11％減少。気象庁が「デマ」とコメントを出す事態となっている。