画像提供:マイナビニュースコスモエネルギーホールディングスのグループ会社であるコスモエコパワーと日本ベネックスはこのほど、FIP屋根設置太陽光発電所を対象としたフィジカルPPAを締結した。
この取り組みは、コスモエコパワーが提供するアグリゲーションサービスを活用したものだ。物流施設などの屋根を有効利用して設置された分散型電源を束ねて運用することで、再生可能エネルギー電力のさらなる活用を支援する。
コスモエコパワーは同契約に基づき、日本ベネックスが神奈川県と兵庫県に保有し、保守管理する計2カ所のFIP屋根設置太陽光発電所(合計設備容量:約5.5MW)から、20年間にわたり再生可能エネルギーを受け取る。
コスモエコパワーはアグリゲーターとして、グループ会社であるコスモエネルギーソリューションズに供給。コスモエネルギーソリューションズは小売電気事業者として、再生可能エネルギーを需要家に販売する。
今回の契約締結に際して両社は、「コスモエネルギーグループと日本ベネックスは、再生可能エネルギーの普及に貢献し、カーボンニュートラル社会の実現に向けて社会的責任を果たすことを目的として、今回の契約締結に至りました。今後も、環境負荷低減と持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進していきます」とコメントした。
FIPは「フィードインプレミアム」(Feed-in Premium)の略称。発電事業者の売電収入に加えて補助額(プレミアム)が交付される制度だ。再生可能エネルギーのさらなる普及と主力電源化を見据え、2022年4月施行。発電所から生まれる電力を電力会社が買い取るFIT制度と異なり、FIP制度においては発電事業者が販売先を選ぶことができる(電力卸売市場への販売、需要家との相対取引=コーポレートPPAなど)。
フィジカルPPAとは、需要家が発電事業者から直接再生可能エネルギーを購入する「コーポレートPPA」の一形態。フィジカルPPAでは、発電事業者が物理的な電力と環境価値をセットで需要家に供給する。(エボル)