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英語の国際テスト「TOEIC」で組織的なカンニングが繰り返された疑いがある事件で、6月22日の東京都港区の試験会場でも受験者18人が同じ住所で申し込んだことが警視庁国際犯罪対策課への取材で判明した。TOEICを巡っては解答を教える役割だったとされる大学院生が逮捕されたが、その後も組織的なカンニングの試みが継続されているとみられる。
警視庁によると、港区の会場では18人が千代田区の同じ住所で申し込んでいた。うち中国籍の3人を会場で警戒していた警視庁の捜査員が見つけ、任意で事情聴取した。3人は「大学や大学院への進学のためだった」と話しているという。
6月7日の練馬区の会場でも、77人が都内の同じ住所で申し込んでいた。警視庁は会場に来た中国籍の10人から任意で事情聴取。うち1人は「『小紅書』(中国版インスタグラム)で不正受験を検索し、『微信(ウィーチャット)ペイ』で5万円を支払って、申し込みをしてもらった」と説明しているという。
会場は住所で割り振られるため、警視庁は、同じ会場になって別の人物から解答を教えてもらうカンニング目的だったとみている。
一方、警視庁は30日、TOEICを架空の他人名義で受験したとして、中国籍の京都大大学院2年、王立坤被告(27)=有印私文書偽造・同行使罪で起訴=を同容疑で再逮捕した。逮捕は3回目。
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再逮捕容疑は、2月16日、北区の試験会場で、受験票を忘れたと申告して、予備受験票に架空の氏名を記入し、自分の顔写真を貼って受験したとしている。黙秘しているという。
警視庁によると、271人の受験者のうち、王容疑者ら13人がさいたま市の同じマンションの住所で申し込んでいた。王容疑者は通信機器を使い、他の人に解答を伝えていたとみられる。【朝比奈由佳】
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