調査会社のインテージ(東京都千代田区)は6月30日、日用消費財の中で何がより売れたかを、推定販売金額の伸びから振り返る「2025年、上半期売れたものランキング」を発表した。ランキング1位となったのは、前年比184%の「米」だった。一方、販売に苦戦した商品1位は「オートミール」(同78%)だった。
売れたものランキング2位は「おしろい」(前年比120%)、3位は「美容液」(同119%)、4位は「パック」(同119%)、5位は「カルシウム剤」(同118%)だった。
価格高騰などを背景に、1位となった「米」は2024年上半期は9位、2024年全体では3位と順位を上げ、2025年上半期では2位以下と比べて60ポイント以上の差をつけた。米関連では、8位にパックご飯などの「米飯類」がランクインした。
米の価格が大幅に値上がりする前の2023年同月を基準に、販売金額の動きを月別で見てみると、米不足が大きな話題となった8月頃を1つのピークに再度値上がりが続き、5月には231%(2023年同月比)に達した。
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2位から4位には化粧品がランクインした。2位は「おしろい」で、紫外線に対応したものや、化粧の上から塗りなおせるものが人気を集めたという。「美容液」「パック」が続いた。化粧品は新型コロナの影響で大幅に売り上げが減っていたが、人々の外出が増えたことやインバウンド需要によって急回復した。
上位15商品のうち、過半数を食品、飲料が占めた。6位の「玩具メーカー菓子」(前年比117%)は、人気漫画やアニメの関連商品がけん引。他に、7位「ココア」(同116%)や11位「キャンディー」(同114%)などがランクインした。
5位の「カルシウム剤」(同118%)や9位の「リップクリーム(同115%)、10位の「ハンド&スキンケア(同114%)はインバウンド需要が後押した。
●販売に苦戦した商品は?
2025年上半期、販売に苦戦した商品は何か。1位は「オートミール」(前年比78%)、2位は新型コロナウイルス検査キットなどを含む「検査薬」(同78%)、3位は「女性用保健薬」(同85%)だった。5位は第3のビールである「新ジャンル」がランクインしており、インテージは「酒税法の改正による値上げ」が影響したと分析している。
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本調査は、全国約6000店舗より収集している小売店販売データ、SRI+R(全国小売店パネル調査)をもとに実施した(データは5月分まで使用)。
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