ホンダが米ゼネラル・モーターズ(GM)との合弁会社で製造した現行モデルの「水素燃料電池システム」=2024年1月、米中西部ミシガン州 ホンダは30日、次世代燃料電池システムの専用工場の稼働時期を延期すると発表した。2027年度の生産開始を予定していたが、当面未定とする。生産能力も年2万基未満に引き下げる。水素を燃料とする燃料電池車(FCV)は環境負荷が大きいガソリン車やディーゼル車などの代替として期待されているが、水素供給網の構築やFCVへの置き換えが想定通りに進んでいないことを踏まえた。
同社は24年12月、栃木県真岡市に燃料電池システムの新工場を立ち上げると発表。年3万基の生産を計画していた。FCVの普及は脱炭素につながるとして、経済産業省から最大約148億円の補助金交付を受ける予定だったが、計画見直しを受け、辞退する。