観光地で地価が大幅上昇=訪日客から人気―路線価

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2025年07月01日 15:02  時事通信社

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時事通信社

全国3位の上昇率を記録した東京・浅草の雷門通り=6月27日午前、東京都台東区
 国税庁が公表した2025年の路線価の全国平均は4年連続で上昇し、10年以降では最大の上げ幅になった。特にインバウンド(訪日客)に人気の高い観光地などでは、20%を超える大幅な地価の上昇が見られた。

 全国各税務署の最高路線価で上昇率トップだったのは、2年連続で長野県白馬村だった。上昇率は32.4%で、前年の32.1%を上回った。

 村の観光統計によると、21年に約141万9000人だった観光客数は、24年には約1.9倍の約271万人まで増加。白馬村観光局の福島洋次郎事務局長(50)は「オーストラリアや欧米などからパウダースノーの雪質を求めて多くのスキー客が来る。最近は夏でも外国人観光客が訪れる」と語る。

 全国2位は北海道富良野市北の峰町の30.2%。スキー場の麓にあり、ペンション、ホテルなどの宿泊施設や飲食店が集まる。周辺では近年、リゾート地として別荘などの建設もあり、25年の公示地価では住宅地の上昇率で全国トップとなった。

 東京・浅草の雷門通りは上昇率29.0%で全国3位となった。前年の16.7%から大幅に上昇した。コロナ禍前は30%を超える上昇率を記録したエリアで、平日でも多くの訪日客の姿が見られる。

 江戸時代の町家や造り酒屋といった伝統的な街並みの残る岐阜県高山市上三之町は28.3%で全国4位の上昇率だった。 
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