
富士登山の新しいルールとは?
これまで、富士山への登山(五合目以降の立ち入り)には、2014年から導入されていた任意の「富士山保全協力金(1000円)」がありましたが、2024年の支払い率は山梨県で約5割(ただし別途、通行料として2000円の徴収あり)、静岡県では7割台にとどまっていました。2025年はこの協力金が廃止され、山梨県・静岡県とも共通ルールとして4000円の支払いが義務化されます。
2025富士登山規制
・「通行料」「入山料」は1人当たり4000円(1回)※対象ルートは、山梨県の吉田ルート、静岡県の富士宮・御殿場・須走ルートの全4ルート・山小屋予約者を除き、午後2時〜翌午前3時までの入山は禁止
・山梨県側では、1日4000人に達すると登山道を閉鎖(静岡県側では人数制限なし)
・静岡側では、登山前のeラーニング受講や事前登録が義務化(事前登録システムあり)
オーバーツーリズムやルール違反が影響も
入山料の徴収には、外国人観光客をはじめとした登山者の増加や、ルール違反も背景にありそうです。直近では、2025年5月17日、中国人の男子大学生が閉山中の富士山で遭難しているとの通報を受け、山岳遭難救助隊が出動しました(学生は自力で下山、救助隊が五合目付近で無事を確認)。富士山では4月にも、中国人大学生が1週間のうちに2度も遭難・救助される事態に。
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「登山にお金を取るのか」と思う人もいるかもしれませんが、富士山の自然と安全を守るには、登山者のしっかりとした準備と、厳格な体制が求められます。一人ひとりが登山者としての責任を持ち、決められたルールを守ってほしいですね。
詳しい情報は、富士登山オフィシャルサイトの「2025年 富士登山をされる全ての方へ」をご確認ください。
(文:All About 編集部)