<ソフトバンク1−0日本ハム>◇1日◇東京ドーム
ソフトバンク有原航平投手(32)が首位日本ハムを相手に今季初の完封勝利を飾り、NPB史上22人目の「12球団勝利」を達成した。自慢のフォークボールを低めに集め、今季自己最多の11奪三振。昨年8月16日ロッテ戦以来、約1年ぶりのシャットアウト劇だ。東京ドームでの球団誕生20周年記念ゲームを圧巻投球で締め、シーズン折り返しゲームに完勝。日本ハムに2ゲーム差まで最接近し、チームはさらに勢いに乗りそうだ。
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1−0で9回2死走者なし。1発のある日本ハム・レイエスに対し、ソフトバンク有原は4球続けてフォークを投げ込んだ。3連続ファウルからの4球目。バットに空を切らせると、マウンド上で珍しくガッツポーズを作った。
107球。今季初の完封勝利。有原にとって約1年ぶりとなるシャットアウト劇は大きな白星となった。唯一、勝ち星がなかった古巣ハムをついに撃破。これで「12球団勝利」を達成した。2年連続で開幕投手を任されたプライドもあったのだろう。12球団制覇よりもむしろ力を込めたのは、シーズン折り返しとなった試合で勝利を収めたことだった。
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「(12球団白星は)気にしていませんでしたが、うれしいですね。でも(首位日本ハムとの初戦勝利が)一番、うれしいポイントかなと思う」
年に1度の東京ドーム開催ゲーム。本拠地みずほペイペイドームよりも球場が狭いだけに、細心の注意を払って低めへの制球を心がけた。副産物は11個の奪三振。有原にとっては23年7月25日のオリックス戦(京セラドーム大阪)以来の2ケタ奪三振だった。「ここはホームランが出やすい。低めでゴロを、というイメージがたまたま空振りにつながったかなと思う」。10個までは空振りで奪った。
開幕から足踏みが続いていたが、ようやく波に乗ってきた。これで5勝5敗。数字にはまだまだ納得できないものの、完封劇が大きな自信になったのも確かだ。「ずっと火曜日とか金曜日に投げさせてもらっていたので、カードの最初をこういう風に取れるとチームの流れも変わってくるので。ようやくできたという感じ。今後も1イニングでも長く投げたい」と口元を引き締めた。
首位日本ハムの猛追を狙う小久保監督にとっても大きな白星。「有原に尽きる。集中力を切らさずよく投げてくれた」とたたえた。右腕エースの快投で、チームはさらに勢いに乗っていく。【佐竹英治】
〇…ソフトバンク王球団会長(有原の好投でシーズン折り返しの試合に完勝)「有原がいい投球をしてくれた。フォークがよかった。打者も狙っていたんだろうが、打てなかった。(緊迫した)シーズン後半戦を思わせるような試合だったね」
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