<阪神2−1巨人>◇1日◇甲子園
輝サン、スゴ〜イね。阪神佐藤輝明内野手(26)が本塁打キングの“先輩”の激励に応えた。初回2死二塁から右翼線に運ぶ先制二塁打。これが決勝打になった。試合前には「レジェンズデー」で来場した3冠王2度のランディ・バース氏(71)と対面。阪神ではバース氏以来の本塁打王へ突き進む同じ左の大砲が魅せた。チームは3連勝で首位を堅守。貯金は再び2桁の「10」となった。
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佐藤輝が大先輩の激励に応えた。初回2死二塁。西舘の内角カットボールにやや差し込まれながらも、右翼線に先制二塁打。ロースコアの競り合いでこれが決勝点に。お立ち台に近本、森下と3人で並んだ。
「先制点を取りたかったので、どんどん積極的にいきました。ちょっと詰まっていたんですけど、いいところに飛んでくれたかな。うまく打てましたね」
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球団が創設90周年を記念するシリーズ企画「レジェンズデー」の第4弾。今回は優勝した85年に生まれた伝説「バックスクリーン3連発」がテーマ。バース氏、掛布氏、岡田氏の3人が来場。試合前、甲子園には懐かしい応援歌が流れ、オールドファンならずとも胸を躍らせた。その裏で、佐藤輝はバース氏と再会を果たしていた。「頑張れよ」「いい誕生日だね」。同じ3月13日生まれ。佐藤輝も当然知っていた。何かと縁を感じる20本塁打でトップを独走中。阪神から本塁打王が出れば85年、86年のバース氏以来、39年ぶりだ。
「本当にナイスガイ」と後輩に笑顔を向けたバース氏の期待は高い。「広角に打って、強い打球をレフトの方向に打てば本塁打が増えるし、ホームラン王になれると思う」。その通り、佐藤輝は今季、甲子園の浜風に乗せるような中堅から左翼への本塁打を増やした。「その反復練習が不可欠。彼はまだ26歳。それをマスターする時間が十分ある」と背中を押した。佐藤輝も「その通りだと思うので、広角に打てるように頑張ります」と応じた。チームを引っ張る背番号8。バックスクリーン3連発について聞かれる「3連発、やりたいですね」。森下、大山との主軸トリオなら全く不可能ではない。
同期入団の石井の復帰戦とも重なった。「本当によく帰ってきてくれたと思う。いつも通りの素晴らしい投球を見せてくれて、安心しました」と力に変えた。打点は森下に2差とピタリ追走の51とした。そのバットでチームを3連勝に導き、甲子園をさらに熱くした。【柏原誠】
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