【DeNA】希少がんと闘う友へ 東克樹が大阪まで会いにいった大学同期に届ける1勝

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2025年07月01日 23:13  日刊スポーツ

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DeNA対中日 7勝目を挙げヒーローインタビューに答えるDeNA東(撮影・足立雅史)

<DeNA3−2中日>◇1日◇横浜



DeNA東克樹投手(29)がハーラートップタイの7勝目を挙げた。2回に中日細川に特大ソロを浴びるなど3安打で2失点を喫したが、3回以降は1人の走者も許さず。7回3安打2失点7奪三振と安定感のある投球で先発の役割を果たし、約1カ月ぶりの白星をゲットした。


   ◇   ◇   ◇


リーグ戦再開を迎えるにあたって、東にはどうしても会いたい相手がいた。立命大時代のチームメートで今は病と闘う福森大翔(ひろと)さんだ。


10万人に1人の割合で発症する悪性腫瘍(希少がん)と闘っており、6月15日のオリックス−巨人戦(京セラドーム大阪)で、福森さんは大阪桐蔭時代の同期・オリックス森が捕手を務める中で始球式を行った。試合に勝利してお立ち台に上がった森と涙を流しながら記念写真に納まった様子は、野球ファン全体から温かい拍手が送られた。


交流戦を終えた2連休。東はいてもたってもいらず、大阪まで会いに行った。


「僕が会いたくなって。登板のタイミングとかいろいろ重なって、なかなか行けなかったんですけど…」笑顔を見せてくれた仲間の姿に、胸を打たれた。


「ぐっとくるものがありました。僕ももう一段、頑張ろうと思えました」


7回2失点。持ち味の粘り強い投球で約1カ月ぶりの白星となるリーグトップタイの7勝目を挙げた中日戦(横浜)後、改めてしみじみと言った。


「僕にとってはすごく大きな1日だった。より頑張ろうと思えましたし、彼も苦しい中で日々を過ごしてる中で、少しでもパワーを与えることができたらいいなと思いながら今日は投げました」


粘って粘ってリードを守り抜いた背番号11。その覚悟は、青春時代を過ごした友にもきっと届いている。

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