“脱・完璧主義”で頂点へ突き進む。
22日開幕のフェンシング世界選手権(ジョージア)の日本代表が2日、都内で合宿を公開。女子サーブルで個人2連覇中の江村美咲(26=立飛ホールディングス)は「今は器が大きくなった自分がいる」と穏やかに笑った。
昨夏のパリオリンピック(五輪)は個人で3回戦敗退も、団体では銅メダルを獲得。開会式では旗手も務めた。知名度も上昇し、声をかけられることも増えた。もちろん「ありがたい」と感じたが、同時に「人疲れをしてしまった」という。
疲れたのは自分に対しても。もともと「完璧主義」の性格のため、数多くのルーティンを課していたが、今年4月に限界を感じた。
「ルールなんて守ってやれるか。好きなことをやるんだ」
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大学時代から続けた練習前後にノートを書く習慣や、夜10時半に寝て朝6時に起きるなどのマイルールを撤廃。試合では積極的に新たな戦術を試した。「自由にやることで引き出しが増えた」。好循環が生まれ、6月にはアジア選手権で2連覇を達成した。
世界選手権でも「勝たなきゃ」と自分を縛ることはしない。
「あまり3連覇は意識しない。優勝したいけど、優勝のための完璧なパフォーマンスをするよりも、行けるところまで上がっていく感覚」
のびのびと剣を操り、1歩ずつ頂へ駆け上がる。【藤塚大輔】
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